小浜市の「食の達人」に認定され、菓子作りを実演する上田さん=5日、市食文化館

 福井県小浜市は4月5日、小浜の食に絡んだ優れた技術を持つ「食の達人」に、同市の老舗菓子店「伊勢屋」の店主上田さんを認定した。この日、任命記念イベントが同市食文化館で行われ、上田さんは厚生労働省の「現代の名工」にも選ばれた技を市民に実演しながら和菓子作りを指導した。

 「食の達人」は、食文化などに関連した技術や知識を後世に残そうと、市が2007年に始めた認定事業。イベント、講習会などを通じ、技術や知識を市民らに広めてもらう。料理や食品加工などの部門があり、これまでに4団体10人を任命している。今回、14年以来12年ぶりに「達人」が誕生した。

 上田さんは1830年創業の店を2020年に父親から引き継いだ6代目。20歳で和菓子の世界に入り、16年に全国和菓子協会から「優秀和菓子職」の認定を受けた。昨年11月には卓越した技能を持つ「現代の名工」に選ばれた。

 記念イベントで杉本和範市長から認定証を受け取った上田さんは、引き続き和菓子作りの実演・指導を行った。

 親子連れら市民12人を前に生菓子「練り切り」の作り方を披露した。先端に針を付けた専用の箸や、木べらで生地に細工を施し、桜の花を仕立てると、繊細で巧みな技に参加者から一斉に驚きの声が上がった。参加者もアドバイスを受けながら菓子を作り味わった。

 上田さんは「小浜の食文化について誇りに思う市民を増やし、地域外の人から注目されるよう頑張りたい」と話した。

(※福井新聞社提供。無断転載を禁止します。記事に関するお問い合わせは福井新聞社へ。)