スイーツでつなぐ嶺南プチ旅紀行
敦賀・若狭エリア魅力発信ライターの山田です。前回に続き、福井県嶺南地域のスイーツを訪ねる旅・第2弾をお届けします。今回は若狭町・美浜町・敦賀市のカフェを探してみました。
カフェとひとくくりにしていますが、訪問するたびに驚かされるのが、各お店の個性。環境、雰囲気、メニュー、ホスピタリティなど、良い点が次々に見つかります。地元の人は嶺南地域の魅力を控えめに言うことがありますが、東京から移住した私からすると刺激的なエリアです。
まだまだ私には東京暮らしの感覚が残っていて、福井の生活もどこか旅の延長と思えてなりません。観光の定義として、「日常からの脱却」と学んだことがあります。観光地において、地元の日常は観光客にとっての非日常です。地元で人気のあるものは、旅行者にとってじゅうぶんな観光素材になりえます。
【若狭町】cafe bamboo
敦賀市から若狭湾沿岸地域を横断し、舞鶴市・綾部市を経て、京都府の京丹波町に至る主要幹線道路が国道27号線。私も嶺南エリアの取材で頻繁に利用している道路です。
観光においては、一例として北陸新幹線や特急しらさぎ、サンダーバードなどで敦賀駅に到着し、レンタカーを借りて嶺南エリアへドライブするときに利用する可能性があります。区間によって、海あり山ありと車窓風景が変化し、都市部にはないロードトリップが楽しめます。
敦賀市を出発して美浜町を通り越し、若狭町へと移動。「cafe bamboo」は国道27号線沿いに位置しています。JR小浜線三方駅からも徒歩5~6分程度の距離となります(JR小浜線利用の場合は、列車ダイヤを事前確認したほうが無難です)。
この場所でのお店の歴史は、1981年に遡ります。現オーナーの祖父母が飲食店「竹の子」を開店。40年以上にわたり地域に愛されてきましたが、コロナ禍を経て閉店の話があがりました。しかし孫である黒田雄太郎さんが跡を継ぎ、2022年8月にお店をリニューアルオープンさせました。幼少期から親しんだ「竹の子」の味を残したいという黒田さんの想いから、現在でもソースカツ丼は祖父のレシピをそのまま受け継いでいます。
また、黒田さんご自身も飲食店経験があり、新たにパンケーキをメニューに追加。これが人気を博し、各メディアにも取り上げられるようになりました。ソースカツ丼をはじめとする食事メニューとパンケーキの異色の組合せは、お店の歴史が色濃く影響していたのです。
まずはお店の歴史を伝える「ソースカツ丼」をいただきました。「大盛」は、なんとカツ5枚のボリューム。その揚げ具合は絶妙で、肉の柔らかさが好印象です。特筆すべきは、やはりソース。くどさが一切なく、食べ飽きることがありません。ご飯との相性もよく、その味を残すことに決めた黒田さんの判断に納得です。
続いて、もうひとつの看板メニューであるパンケーキをいただきました。そのビジュアルは、きっと貴方のスイーツ中枢を刺激すること間違いありません。私が選んだのは「5種のベリー&ココナッツのパンケーキ」。クリームの白とベリーの鮮やかな赤のコントラストが見事。パンケーキのふわモチ食感、ベリーの甘みと酸味、たっぷりのクリームに大満足です。豪華な外見ですが、食べやすさを追及し、食感の変化など様々な角度から工夫されているとのことでした。パンケーキには季節のフルーツを使用した期間限定商品もあり、訪れるたびにメニュー選びに苦労しそうです。丼のミニサイズとハーフ・パンケーキのセットあるので、大食いの方以外でもぜひ両方の味を楽しんでください。
~cafe bamboo~
営業時間 11:00~16:00
定休日 月曜日、火曜日
住所 福井県三方上中郡若狭町三方31−2
TEL 0770-45-1183
URL https://www.instagram.com/cafe_bamboo_2021
※国道27号線沿い
※JR小浜線三方駅より徒歩約6分
【美浜町】Mahana Table(マハナテーブル)
敦賀市から美浜町に至る県道225号線沿いに位置する「Mahana Table」。まずは海岸を臨む眺望に癒されることでしょう。店名が表すとおり、入店すれば一気にリゾート気分が高まります。1階がカフェ、2階はTRX・クリスタルボディヨガ・ステップエクササイズ・ベリーダンス等のカリキュラムを提供するスタジオになっています。お店のオープンは、2018年4月。
「Mahana Table」のコンセプトは「関わる全ての人が心も体も元気で、素敵な笑顔になれる空間を創造し、常に感謝の気持ちと情熱を持ち続ける」。
このコンセプトを主軸に、カフェ部門はカラダの内側から元気になれる、おいしくヘルシーな食事の提供を心掛けています。、安心安全と美味しさの両方を追求しています。特に野菜に関しては新鮮さを重視し、地元の契約畑や自社栽培のものも積極的に取り入れるようにしているとのこと。確かにメニューをみると、野菜の存在感が目立ちます。
その象徴ともいえるのが、数量限定のプレートランチ。週替わりで内容は変化します。取材日当日のメインは、ヤンニョムチキン。オリジナルはにんにくとコチュジャンで甘辛く味付けした韓国料理ですが、これを優しい味にアレンジしていました。嬉しいことに、彩鮮やかな野菜の副菜が豊富に盛り付けられています。栄養のバランス、味付けの両方とも大満足の内容でした。プレートランチの他にも、パスタやトントロ丼、オムライス、カレーなど、試してみたいメニューが多数用意されています。
続いてスイーツに目を向けてみましょう。ケーキやパフェも気になりますが、今回は「モリンガ抹茶のバスクチーズケーキ」を紹介します。
モリンガは、栄養と食物繊維が豊富なスーパーフードと言われている食材。私はモリンガそのものを直接食べた経験がありませんでしたが、抹茶のような苦みが特徴とのこと。本品も通常の抹茶とは異なる感触があり、それがバスクチーズケーキと相性バッチリ。ほろ苦さと甘さのバランスが心地よく、コーヒーと合わせれば、まさに至福のひとときが待っています。
以前は女性のお客さまが大半だったそうですが、最近は老若男女問わずの傾向に。地元はもとより、観光のお客さまでも賑わっているとのこと。車でないと来づらいロケーションですが、ノンアルコール・カクテルなども充実していて、運転の心配なくリゾート気分を味わえます。また、ぜひメニューにある注意書きに目を通してみてください。お店の楽しい雰囲気が伝わってきます。
~Mahana Table (マハナテーブル)~
営業時間 ランチ 11:00~14:00(13:30 L.O.)
カフェ 11:00~16:00(15:30 L.O.)
ディナー 18:00~22:00(金・土のみ営業 21:00 L.O.)
定休日 火曜日、水曜日
住所 福井県三方郡美浜町佐田55-8-1
TEL 0770-47-6567
URL https://www.instagram.com/mahanatable/
※若狭美浜ICより車で5分または敦賀ICより車で10分
【敦賀市】野坂茶屋
JR敦賀駅より車で約8㎞。別名「敦賀富士」とも呼ばれ、敦賀市のシンボルとして親しまれている標高914m野坂山の麓にある「野坂茶屋」。JR小浜線粟野駅からも徒歩圏内です。お店は道路沿いにありますが、周囲の環境がとても静かです。
敦賀市の老舗和菓子店「松原庵」が創ったこちらのお店。内装は和ではなく洋で、おしゃれなロッジ風の造りになっています。中に入ると、窓際に設置された暖炉が存在感を示しています。山の麓という環境なので、四季折々の変化を楽しめるお店といえるでしょう。
ランチやスイーツも、定番メニューのほか、季節限定メニューが充実しています。もう少し取材が早ければ、嶺南ジビエフェア参加の「鹿肉の四川風麻婆丼」を食べることができたようで、大変残念に思います。今回は「彩り野菜とバジルツナペーストの焼きカレー」を注文しました。ランチにはスープとサラダ、デザートがつきます。
こんがり焼けたチーズの下には、熱々のカレーが。バジルツナが和風の味わいを生み出していますね。野菜はきのこやレンコン、ナス、トマトなど。それに玉子が中に隠されて、嬉しいサプライズとなりました。付属のオニオンスープやサラダのレベルも高いです。
セットのデザートも侮れません。内容は日替わりで、取材日当日はシュークリームでした。滑らかなカスタードクリームは、衝撃的。シュークリームはかなり食べ歩いたつもりでしたが、オリジナルティ溢れる逸品でした。世の中は、まだまだ広かったですね。
こうなると、スイーツ・メニューへの期待は、俄然高まります。ここは母体の「松原庵」に敬意を表し、「和」で攻めることにしましょう。わらびもち、抹茶ゼリー、各種あんみつなどがありますが、いろいろ試したい人には「野坂茶屋セット」がお薦め。あんみつ、わらびもち、みるくまんじゅうの野坂3種の神器が一度に味わえます。個人的には、わらびもちの食感とあんみつの寒天&黒蜜がド・ストライク。また、みるくまんじゅうはバターやクリームをたっぷり使った贅沢生地にコクのある柔らかいみるく黄身あんを包んだ焼きまんじゅうで、この味もしっかり記憶にインプットされました。
他にもパフェやケーキなど、魅惑の洋スイーツも目白押し。夏はかき氷が名物だそうで、近所にあったら毎日入り浸り間違いなし。
お店の入り口付近にはショーケースがあり、ロールケーキ各種、シフォンケーキ、チーズケーキなどとともに、豆大福や草餅といった和洋ハイブリッドな商品が並びます。この誘惑にはたして皆さまは耐えられるでしょうか。
~野坂茶屋~
営業業時間 10:00~18:00(17:30L.O.)
定休日 水曜日
住所 福井県敦賀市野坂15号柳谷1-1
TEL 0770-23-2320
URL https://www.nosaka-cya-ya.com/
2回にわたりお届けした嶺南カフェ・スイーツめぐり、いかがでしたでしょうか。ネット等で事前に情報を得ていたものの、どのお店も期待を上回る良さがありました。プライベートでも、何度も通いたくなるお店ばかりです。福井県に来られた際は、ぜひ嶺南エリアに足を延ばしてみてください。きっと素敵なお店に出逢えます。
※記事でご紹介した内容は、取材日当日のものです。
店舗や商品の最新情報は、お店の公式ホームページやSNS等でご確認ください。
【取材日:2026年3月4日・6日・9日】
福井県地域おこし協力隊
敦賀・若狭エリア魅力発信ライター 山田慎一
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