若狭路って、どこにあるの?
福井県の「若狭路」と呼ばれる地域をご存じですか?
そもそも福井県の北部は「嶺北地方」、南部は「嶺南地方」と呼ばれています。
嶺北地方とは、かつて「越前」の国と呼ばれていたところとほぼ同じ範囲です。
そして若狭路とは、現在の嶺南地方の別の呼び方と言えます。
範囲としては、かつて「若狭」の国と呼ばれた一帯に、現在の敦賀市を含めた地域を指します。
ということで、現在の「若狭路」=嶺南地方は、北から敦賀市、美浜町、若狭町、小浜市、おおい町、高浜町の6市町で構成されています。
若狭路ってどんなところなの?
若狭路にある6つの市町は、そのすべてが若狭湾に面しているほか、のどかな田園や里山を擁し、とても美しい風景が広がっています。
またそれぞれ歴史のある街並み、食、産業、文化、特産物など6市町の個性を楽しめる地域です。
若狭路の6市町、それぞれの個性を紹介
それでは、それぞれ個性的な街である6市町を順にみていきましょう。
港を中心に進化し続ける町 敦賀市
敦賀市は人口約6万5千人で、若狭路の中で最も大きな町です。
2024年春には北陸新幹線の延伸を控えています。
古くから天然の良港として知られ、大陸の玄関口として栄えてきました。
現在は一部が観光公園として整備され、赤レンガ倉庫や金ヶ崎緑地などを歩くと、
港町の確かな風情を感じられます。
他にも日本三大松原と呼ばれる「気比の松原」や、
エメラルドグリーンの海が広がる無人島「水島」など、豊かな自然も楽しめます。
北陸道の総鎮守「氣比神宮」や恋の宮「金崎宮」といった、
由緒ある寺社にもぜひ立ち寄ってみて。
美しい海と湖に出合える町 美浜町
海水浴場がたくさんある美浜町。
特に白い砂浜が広がる「水晶浜」はうっとりするほどの美しさです。
海だけじゃありません。
美浜町と若狭町にまたがる「三方五湖」も必見です。
有料道路レインボーラインにある「レインボーライン山頂公園」では、
足湯に浸かりながら三方五湖を望むことができ、極上の癒しを体感できます。
美浜町民のソウルフードといえば、サバなどの魚を米ぬかで漬け込んだ「へしこ」。
軽く炙ったり、お茶漬けやパスタにしたりなど、
町内の飲食店ではさまざまなアレンジ料理に出合えます。
歴史と新しさに満ちている町 若狭町
縄文時代の遺跡・古墳群が見られるなど、若狭町にはとても古い歴史があります。
小浜-京都の「鯖街道」の福井県側最大規模の宿場町だった「熊川宿」は、
重要伝統的建造物群保存地区に選定されました。
奉行所・番所・お蔵屋敷の跡などが残る情緒あふれる風景が広がり、
散策にぴったりです。
三方五湖の一つ「水月湖」には、世界で唯一7万年分もの縞模様の地層「年縞」が堆積しており、その年縞のおかげで年代測定の精度が飛躍的に高まりました。
2018年には福井県年縞博物館も開館し、年縞について詳しく学ぶことができます。
古都の趣きを感じる町 小浜市
「海のある奈良」と呼ばれる小浜市。
「羽賀寺」の十一面観音菩薩立像や、「妙楽寺」の二十四面千手観音菩薩立像など国の重要文化財の仏像のほか、
県内唯一の国宝建造物である明通寺の本堂・三重塔など、見どころがたくさんです。
古いまちなみを散策するなら「三丁町」がおすすめ。
北前舟や丹後街道で活気あふれる頃ににぎわった元茶屋町で、当時の面影が残っています。
小浜市は海産物や塩などを朝廷におさめていた御食国で、
海の幸や山の幸に恵まれているグルメのまち。
新鮮な魚介やくずまんじゅう、鯖おでんなど、食べたいものばかりです。
海と山、どちらも楽しめる町 おおい町
海に面した大飯エリアと山深い名田庄エリア、大きく違う2つの表情を楽しめるおおい町。
総合レジャー施設「うみんぴあ大飯」には、
ボールプールがある「こども家族館」や巨大なバーチャル映像が楽しめる「エルガイアおおい」などがあり、1日中楽しめます。
伝統行事の大火勢を現代風にアレンジした「スーパー大火勢(おおがせ)」は、
毎年8月うみんぴあ大飯沖の海上ステージで行われます。
巨大松明が豪快に乱舞する様は必見ですよ。
名田庄の特産は、豊かな自然が育んだ自然薯。
「じねんじょそば」や「じねんじょクッキー」などのオリジナル商品は、
お土産に喜ばれること間違いなし。
絶景ビーチでスローに過ごす町 高浜町
約8kmにわたる白い砂浜に8つもの海水浴場がある高浜町。
遠浅で抜群の透明度を誇るきれいな海ばかりです。
特に若狭和田ビーチは、アジアで初の国際環境認証「BLUE FLAG(ブルーフラッグ)」を取得した人気のビーチです。
日本の夕日百選に選ばれた絶景もぜひ。
もちろん海以外にも見どころはたくさん。
高浜町のシンボルとして親しまれている「青葉山」は、若狭富士とも呼ばれるほどの風格です。
内浦湾に面した狭い斜面に階段状に区切られた約200枚の水田が広がる「日引の棚田」では、日本の原風景を望めます。
季節によって表情が変わる風景に、うっとりすること請け合いです。
>> 若狭の地名の由来について