
敦賀まつりに向け練習に熱を入れる団員=7月30日夜、敦賀市きらめきみなと館
9月の敦賀まつりで勇壮華麗なはしご乗りの技を披露しようと、「つるが鳶(とび)保存会」の消防団員が練習に励んでいる。市きらめきみなと館で7月30日夜に行われた訓練開始式では、はしごの持ち手と演技をする乗り手の気合の入ったかけ声が響く中、豪快な技が繰り広げられた。
保存会は市内の消防団員約270人のほか企業や個人の賛助会員で構成。1月の出初め式と敦賀まつりで演技を披露している。昨年4月に伝統を守ろうと「つるが鳶」から名称を変更した。
開始式には団員60人が参加。保存会長を務める敦賀消防団長は「勇壮な技を市内外の人に十分に披露してほしい」と激励した。団員は3組に分かれて約6メートルのはしごを使った訓練を開始した。
持ち手は、鳶口(とびぐち)と呼ばれる鉄製の鉤(かぎ)がついた長い柄の道具ではしごを支えた。乗り手は、はしごの先で体を寝かせ両手を大きく広げたり、はしごに足を絡ませて体を反らしたりと、ダイナミックな技を次々と繰り出した。演技中、乗り手が「ハイッ」と声を発すると、持ち手も「ヤァー、ヤァー」と応えた。
今後、団員らは個別の練習や全体訓練を重ねて技を高めていく。乗り手のリーダーは「消防団員が減っている中、演技を通して地域の人に消防団を知ってもらいたい。5年、10年と保存会を続けていくために、乗り手も育てていきたい」と力を込めた。
本番はまつり最終日の9月4日午後4時から。山車巡行の後、神楽1丁目商店街の通りで披露する。
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