地元グルメと全国ご当地グルメ大集合

 

 福井県地域おこし協力隊・敦賀若狭エリア魅力発信ライター、山田です。東京から小浜市に移住し、地域の魅力を日々探し求めています。
 今回は小浜にて開催されたグルメフェス「第22回OBAMA食のまつり」の様子をお届けします。

 開催は2025年10月18日(土)~19日(日)の2日間。「御食国若狭おばま食文化館」付近に特設会場が設けられました。食文化館は小浜の食文化に関するミュージアムになっており、ほかに伝統工芸の体験やお風呂、食事なども楽しむことができます。小浜駅から車で5分程度、徒歩なら20分ほどの距離です。
イベントの出店は屋台式になっていて、巨大テントの休憩スペースが別に設けられていました。屋台で購入したものを、この休憩スペースで食べることになります。
イベント開始時間は両日10:00でしたが、その時点でかなりの盛況ぶり。開始早々、行列を作る屋台ブースもありました。出店は飲食と物産販売の2つがメイン。まずは売り切れが心配な飲食から攻めていきましょう。

 地魚七輪焼きで舌鼓

 

【地元?全国ご当地? 選択に迷う大屋台村】
 案内MAPを確認すると、飲食の屋台だけでも30弱ありました。全国ご当地グルメに目をむけると、大分・中津唐揚げ、大阪・伊たこ焼き、香川・骨付鶏、岡山・津山ホルモンうどん、北海道たこザンギなどの有名どころが出店。アレもコレもと目移りしてしまいますが、今回はやはり小浜の地物、とくに港町の海鮮に注目してみました。

 「地魚七輪焼き」コーナーでは、入り口で好みの食材を購入し、テント内に設置された七輪で炭焼きにして食べることができます。カレイや鯖など各種地魚の醤油干しやサザエなどが1パック500円均一というお値打ち価格で用意されていました。開場早々に入りましたが、すぐに満席になってしまうほどの人気ぶり。サザエの焼き上がりを待っていると、焼き牡蠣終了のアナウンスが流れてきて、これには落胆。焼き牡蠣も狙っていたので、回る順番を工夫せねばなりません。牡蠣は小浜市漁協などが小浜湾で養殖する新ブランド・若狭うららを使用。今回私は食べられませんでしたが、今後が非常に楽しみな食材です。

小浜ブランド・若狭うららの焼きがき


 続いて向かったのは、昨年の小浜部門売上No.2という小浜ラーメン。ちなみにNo.1は若狭牛ステーキ丼で、そちらもまた魅力的です。しかしながら、自称ラーメンマニアの私はさまざまな店を食べ歩いていたこともあり、小浜ラーメンの存在が気になって仕方ありません。
 屋台ブースはやはり行列をなしていて、今年も人気の高さが窺えます。行列が苦手な私は大抵諦めてしまうのですが、今回は好奇心と食欲が勝りました。
 待望の小浜ラーメン。魚介系の醤油スープあっさり系。それでいて旨味はしっかり主張。やや中太ちぢれ麺で、スープとの絡みもバッチリ。トロトロ系チャーシューも予想以上のボリュームです。玉ねぎのシャキシャキ感がよいアクセントになっていました。想像以上にレベル高く、またレア度からしても、ラーメンマニアの心揺さぶる逸品でした。

まぼろし?の小浜ラーメン 
魚介系しょうゆで旨味バッチリのスープでした

 

【姉妹都市や友好都市も参加 充実の物産展】
 物産販売も充実していました。小浜市の姉妹都市である奈良市や川越市をはじめ、近隣の敦賀市、美浜町なども出店。そして小浜の「うまいもん」が集結しました。
 小浜に目を向けると、まずは両日とも午前中には売り切れていた小浜産特別栽培米コシヒカリに注目。1人1袋(3㎏)の限定発売でしたが、令和の米騒動の影響もあってか、次々に買われていきました。小浜産の新米、とても楽しみです。

 そして小浜といえば、忘れていけないのが鯖寿司。複数店の鯖寿司・焼き鯖寿司が集結していて、どれを選んでよいのやら判断に迷ってしまいました。取り急ぎ製造者の名前を覚えておいて、買いそびれたものは後日店舗にうかがって購入することにしましょう。鯖寿司ざんまいの港町って、幸せすぎます。

小浜の鯖寿司大集合

 

和洋のスイーツも大集合

 

    能登復興応援コーナー設置 消費で復興応援!!

 

 食と対をなして気になるのは、地酒ですね。地域の食とお酒の組合せは、じゅうぶん魅力的な観光素材であると私は考えています。旅館等に宿泊した時も、地酒の飲み比べセットがあると嬉しいですよね。
 OBAMA食のまつりでも、福井の地酒コーナーが設けられていました。小浜では唯一の酒蔵である小浜酒造を中心に、美浜町・三宅彦右衛門酒造「早瀬浦」、鯖江市・加藤吉平商店「梵」、福井市・安本酒造「白岳仙」、永平寺町・黒龍酒造「黒龍」などが揃っていました。
 小浜酒造は「わかさ」シリーズや地元の米と水だけで造る地域限定オリジナル酒「百伝ふ(ももつたふ)」などがラインナップ。今富地区の住民が仕込み、小浜酒造が醸造を担当する「岳颪(やまおろし)」も提供されていて、500円で惜しげもなくカップすれすれまで注いでくれました。日本酒のネーミングって趣があり、作り手の想いが伝わってきます。

ご当地グルメと地酒の組合せは格別の体験


 会場では、学生がボランティアとして参加。会場内の案内やゴミの回収などに携わっていました。会場には多くの人が集まっていましたが、混乱もなく、クリーンな印象でした。ボランティアの方々のお蔭ともいえるでしょう。非常に満足感ある、気持ちのよいイベントでした。早くも来年が楽しみです。

 最後に小浜市と川越市の特産品コラボ商品・くずまんじゅう「黄都水晶」をご紹介します。小浜の観光資源や食文化などをPRする若狭おばま御食国大使。高校生大使は今年で3代目を迎え、若狭高校の生徒2名が就任しています。この2名のアイデアが形になったのがオリジナルくずまんじゅう「黄都水晶」。小浜市の特産である「くずまんじゅう」と川越市の「川越いも」を使用し、オリジナルのくずまんじゅうとして限定100個を会場で販売していました。両市が姉妹都市であり、お互いの認知向上に努めたいという高校生の想いが込められています。商品の製造には小浜の老舗和洋菓子店・志保重が担当。官学民が協力した、とても素敵な取組みです。

 

「黄都水晶」 は御食国大使である高校生のアイデアが実現

 

小浜市公式キャラクター さばトラななちゃんも登場


(取材日:2025年10月18日・19日)
福井県地域おこし協力隊
敦賀・若狭エリア魅力発信ライター 山田慎一