
いけすに移されるふくいサーモンの稚魚=22日、小浜市宇久の宇久漁港
県産養殖トラウトサーモン「ふくいサーモン」の今シーズンの海面養殖が、福井県嶺南地域で順次始まった。立派に育った稚魚を敦賀、小浜、おおいの3市町に移送。来春まで若狭湾のいけすで育て約87トンの出荷を目指す。
ふくいサーモンは弾力のある身の食感や上品なうまみが特長。海面養殖のほかに大野市で淡水のみで育てた「ふくい名水サーモン」もあり、海面養殖と合わせ県全体では計239トンの出荷を見込まれている。
嶺南での養殖は今回で11シーズン目。勝山市などで1年かけて育てられた体長30センチほどの稚魚約16・5トン、3万6500匹ほどを10日から3市町に順次搬入している。
22日は小浜市の宇久漁港でいけすへの搬入があり、養殖を行う浦谷水産の社員や県職員ら約10人が作業を進めた。水槽を載せたトラックで港に運び込まれた約千匹の稚魚を4時間ほど海水に慣らした後、いけすに搬入。同社社員らは網ですくい、ホースを使って次々に移していった。
同社の社長は「魚にストレスがかからないように行う繊細な作業なのでほっとしている。愛情込めて育てるので、多くの人に食べてもらえたら」と話した。
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