
大勢の観衆が見守る中、佐伎治神社を勢いよく出発する神輿=15日、高浜町(山崎彩撮影)
福井県高浜町で6年に1度行われる佐伎治(さきち)神社(同町宮崎)の式年大祭「高浜七年祭」が6月15日幕開けした。初日は「神幸祭」が営まれ、境内では勇壮な「太刀振り」など各種芸能が披露された後、若衆が神輿(みこし)を担ぎ町内に繰り出した。祭りは21日までの7日間。氏子地域を神輿、曳山が練り歩き、芸能が披露されるなど、まちは祭り一色に包まれる。
祭りは450年以上の歴史があるとされ、県指定無形民俗文化財。京都の祇園祭と同様に疫病を鎮める御霊会(ごりょうえ)の性質を持つという。
午前8時半ごろ、同神社境内で同町事代区の氏子によるお田植え神事が奉納された。同神事では初めて区外出身者が参加し、千葉県出身の遠藤さんの「そろりのー」という一声で始まり、厳かな雰囲気の中で執り行われた。迫力あふれる太刀振りや、笛、鞨鼓(かっこ)に合わせゆったり獅子が舞う神楽などの芸能の披露もあり、見物客から大きな拍手が送られていた。
午後1時ごろから、三つの氏子地域「中ノ山」「西山」「東山」のきらびやかな3基の神輿がそれぞれの地域を巡幸。同神社を出発前、白い法被に身を包んだ担ぎ手の若い男衆たちは笛の音に合わせて前進、後進を何度も繰り返し境内を練った。神輿が縦横無尽に動き回る圧巻の光景を、観衆は息をのんで見守った。
16日は午前9時ごろ、7基の曳山が同神社に勢ぞろいする「山上がり」があり各曳山芸能が披露される。最終日の21日夕方には鳥居浜海水浴場に神輿3基が集まり「足洗いの儀」が行われる。
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