
福井市内に設置される吉田選手のイラストが描かれたマンホールのふた(ⓒ2025MLB)
大谷選手のイラストが描かれたマンホールのふた(ⓒ2025MLB)
米大リーグ機構(MLB)は、現在出場登録されている日本ゆかりの大リーガー12人のイラストが描かれたマンホールのふたを、それぞれの野球のルーツがある地に設置する計画を進めている。大谷翔平選手(ドジャース)ら岩手県出身選手の6月16日を皮切りに、吉田正尚選手(レッドソックス)のふたは26日、出身地の福井市に設置される予定という。
吉田選手のイラストは、本拠地フェンウェイパークの高さ11・3メートルの左翼フェンス「グリーンモンスター」を背景にスイングしている図柄。手前の金網のフェンスと、フェンスまでの距離を表したと思われる「91(メートル)」は、日本の古い野球場を思い起こさせる。
日本の球場とみられる景色について吉田選手は、福井県内の野球場や母校・敦賀気比高のグラウンドに思い当たる場所はないようで「分からないですね」と苦笑い。中学時代にプレーした硬式野球チーム「鯖江ボーイズ」のホームグラウンド、鯖江市西山公園野球場の可能性もある。
MLBはマンホールは「日本が長年にわたって培ってきた文化」であり、ふたのイラストは「12人が大リーガーとなったユニークな物語を表現し、選手としてのスタイルと個性、そして個人としての特徴を捉えた」と説明する。
詳しい設置場所は、MLBの日本公式インスタグラムで発信される。ふたをスマートフォンなどでスキャンすると、短いAR映像が視聴できるという。
このようなマンホールのふたに吉田選手は「(地元の)みんなが見てくださるのはうれしいですね。(2021年東京五輪で)金メダルを取った後、(それをたたえる)金色のポストができて、すごくインパクトがあったみたいなんですけれど、マンホールというのは面白いなぁ」と故郷に思いをはせている様子だった。
右肩のリハビリは、痛みが生じることもあったため一時休止を余儀なくされたが、少しずつ前に進んでいる。早ければ今月末にも外野手としてマイナーリーグで出場を果たすことになりそうだ。痛みが生じることもあった4月は感情をあまり表に出さなかったが、この日は少しだけ笑みをこぼした。
マイナーでのリハビリ出場は最大20日間と定められているため、7月中旬のオールスターゲーム前後にメジャー復帰する可能性も出てきた。吉田は「早く帰れたらいいですね」と、少し自信ありげな表情を見せた。
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