
「牛腸祭」を紹介する企画展=4日、敦賀市みなとつるが山車会館
福井県敦賀市の気比神宮の秋の例大祭に向けた最初の神事「牛腸(ごちょう)祭」を紹介する企画展が6月4日、市みなとつるが山車(やま)会館で始まった。史料9点を展示し、山車巡行とともに受け継がれてきた牛腸祭の歴史に触れられる。29日まで。
牛腸祭は江戸時代には既にあったとされ、戦前まではくじで山車の巡行順を決めていた。現在もくじは毎年6月16日に行われ、翌年の神事の担当区を決めている。
展示の「敦賀志(稿)」には、幕末期の山車の巡行を含めた祭礼のにぎやかな様子が書かれている。牛腸祭など祭り全体の費用を書き留めた帳面「祭礼打銀帳」、明治時代に商人などが所有する山車を町で買い取ったことが書かれた「祭礼寄進記」も並ぶ。ほかにも現在の牛腸祭の流れがパネルで紹介され、使われる米籤(くじ)のレプリカもある。
館長は「めったに見られない貴重な史料が並んでいる。牛腸祭の理解に役立つので、多くの人に来てもらいたい」と来館を呼びかけた。
開館は午前9時~午後5時(最終入館時間は同4時半)。月曜休館。入館料300円で、高校生以下は無料。15日は無料開館日。
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