
敦賀・若狭エリア魅力発信ライターの山田です。2025年10月に東京都から福井県に移住し、観光ライターの活動を続けています。住んでみて初めて知る地域の魅力は、とても新鮮で楽しく、また貴重なものに思えます。
例えば、お米。福井県が日本有数の米どころとは知っていましたが、ご飯の美味しさは格別です。食事処や宿、果ては自宅で炊くご飯まで、さまざまなシーンでそれを実感します。あまりクローズアップされていないかもしれませんが、福井グルメの評価が高いのはベースにご飯の美味さがあるからだといっても過言ではないでしょう。
今回ご紹介する福井の梅についても、また然り。福井が梅の産地ということも、移住してから知りました。農林水産省のデータを参照すると、令和7年産・梅の収穫量は和歌山県が43,000トンで全国の58%を占めており、つづいて群馬県が5,180トンの7%、第3位に福井県の2,100トン・3%となっていました。梅の品種は和歌山県の南高梅が有名ですが、福井県では「紅映(べにさし)」「剣先(けんさき)」「新平太夫(しんへいだゆう)」「福太夫(ふくだゆう)」という独自の4品種を栽培しています。収穫量は和歌山県が圧倒的に多いのですが、個人的には独自性の高い福井梅に興味をそそられました。
梅が若狭地域の特産品であると知ったのは、「道の駅三方五湖」を訪問した時です。販売コーナーを見てみると、梅干しをはじめ梅ジャムや梅酒、梅スイーツなど商品が多数並んでいます。その中で、ひときわ異彩を放つ商品がありました。それが今回ご紹介する「くろ梅」です。
【くろ梅とは】
「くろ梅」は無添加・無加水で発酵・熟成させた自然食品
「くろ梅」は、その名のとおり真っ黒な外見の梅の実です。若狭町特産の紅映梅(べにさしうめ)を、独自の技術により無添加・無加水で約3か月間じっくりと発酵・熟成させた自然食品です。
「朝の目覚めに一粒。クセになる酸っぱさ」を謳っており、酸味の強さが第一の魅力といってよいでしょう。
世の中にすっぱい商品は多々ありますが、ストロングな酸味と聞けばついつい試してみたくなるもの。私もさっそく購入し、いざ実食。熟成された梅の実は少し水分を含んでいて、口に入れるとホロリと崩れていきます。スモーキーな香りの後に、しっかりした酸味が口中に広がり。しばし持続。ややクセのある味ですが、私の場合それよりも酸味の心地よさが勝りました。これにピンときて、次はジョギングの後に食べてみました。思ったとおり、運動後の身体にビビビッと来る刺激がたまりません。疲労した身体を、梅本来のエキスでパワーチャージ。これは回数を重ねるほどヤミツキになってしまいました。
実は私の周囲でも、「くろ梅」愛好家を発見。その方曰く、二日酔いの回復によいのだとか。「くろ梅、実はスゴいのでは?」となって、今回の取材に至ったわけです。
【梅本来の栄養を凝縮したくろ梅】
「くろ梅」を製造しているのは、株式会社梅元気本舗。若狭町ののどかな田園風景に囲まれ、静かな環境の中に会社は在りました。取材日は6月初旬、ちょうど「くろ梅」の仕込みに合わせての訪問です。今回は、坊善次社長にお話を伺いました。
若狭町・梅元気本舗
「くろ梅」という名前から「黒にんにく」を思い描く人もいると思います。「黒にんにく」は高い栄養価で疲労回復として人気がありますが、「くろ梅」も「黒にんにく」の製法をヒントに開発された商品です。三重県の黒にんにく製造販売業者と接点があり、その勧めや協力があって「くろ梅」は誕生しました。
株式会社梅元気本舗は「くろ梅」を専門に製造・販売する会社として平成30(2018)年に設立。商品は翌年から販売が開始されました。
添加物を一切使わず、加熱と熟成のみで梅本来の栄養分を凝縮させたという「くろ梅」。梅干しと同様、疲労回復に有効とされるクエン酸を多く含むそうですが、梅干しとの大きな違いは塩分にあるといえます。
「梅は、基本的にそのままでは食べることができません。なんらかの加工が必要になります。梅干しは塩を添加して作りますが、「くろ梅」は加熱と熟成のみで製造します。自然に含まれる塩分がありますので食塩ゼロとは謳えませんが、塩分を気にすることなく梅の栄養を摂ることができます」
このように坊社長から、「くろ梅」の特徴を説明いただきました。
梅元気本舗 坊善次社長
「くろ梅」の製造過程は、シンプルながらも繊細な管理が必要となります。まず収穫した梅の実を瓶詰にし、温度管理された熟成室で保管します。毎日発酵の状態を管理し、最短でも約3ヶ月の時間を費やして商品は出来上がります。
くろ梅の瓶詰作業
若狭町の特産品・紅映梅は6月上旬頃に収穫開始
くろ梅は適切な温度管理下で発酵・熟成させる
熟成室に並ぶ紅映梅
「くろ梅」に使われる「紅映(べにさし)」は種が小さく果肉が多いのが特徴で、「くろ梅」に最適な品種とのこと。福井ならではのオリジナル梅商品、見かけたらぜひ試してみてください。特に敦賀・若狭エリアは、自然の美しい景観が豊かで、サイクリングにも力を入れています。サイクリング後、「くろ梅」で身体を整わせるのも福井ならでは体験。ほかにもアウトドアの体験が盛りだくさんですので、梅で疲労回復していただくのもおススメです。
私はひそかに夏バテ予防のアイテムとして、今夏を乗り切るつもりです。
「くろ梅」は塩分を気にせず梅の栄養を摂取できる
若狭町の梅畑風景・収穫は初夏の風物詩
※品切れの可能性もありますので、事前にご確認ください
□道の駅三方五湖

〒919-1331 福井県三方上中郡若狭町鳥浜122−31−1
TEL:0770-45-0113
インスタグラム
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〒919-1462 福井県三方上中郡若狭町成出17−4−1
TEL:0770-46-1501
【取材日:2026年6月9日】
福井県庁地域おこし協力隊
敦賀・若狭エリア魅力発信ライター 山田慎一
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