4月以降の当面の間、町直営が検討されている道の駅「シーサイド高浜」=27日、高浜町下車持の同道の駅

 福井県高浜町は、同町下車持の道の駅「シーサイド高浜」の運営について、4月から当面の間、町直営の方向で調整していることが2月27日、分かった。トイレ、駐車場のみ利用可能とし、レストラン、温泉施設などは一時閉鎖する。道の駅を管理運営する2025年度以降の指定管理者案が13日の町会臨時会で否決され、年度内の選定が難しくなった。3月4日開会の定例町会で条例改正案を提出する。

 同道の駅はレストランやお土産などの物産コーナー、町内では唯一の大型温泉施設「湯っぷる」がある。

 町は施設老朽化に伴う内装の改修設計・施工と、25年4月から5年間の運営を一括して担う指定管理者を昨年10月から公募型プロポーザルで募集。3社による共同事業体が25年1月中旬に選定委員による審査を受け、必要点を満たした。

 13日の臨時会で町は3社の共同事業体を指定管理者として承認を求める議案を提出。内外装の改修に加え、簡易的な宿泊施設の新設も盛り込んだ施工費は約28億円とした。町は施工費を10億円ほどまでに抑制するため今後協議すると説明したが、議員から実現に疑念の声が上がり、反対多数で否決された。

 町は指定管理者の指定が年度内に間に合わない場合を想定し、道の駅の機能維持へトイレと駐車場は利用が継続できるよう調整している。

 町条例では同道の駅の運営は指定管理者に限定。このため3月4日の町会初日、町直営を可能とする条例改正案を提出する。可決され町直営が決まれば4月以降はレストラン、物販コーナー、温泉施設は一時閉鎖する。

 町はできるだけ早い全面再開を目指しており、あらためて来年度以降の指定管理者募集に向け要件などを協議している。

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