観光オープンデータを用いたハッカソンで、開発したアプリについて説明する参加者=7日、敦賀市神楽町1丁目のカグ~ル

 北陸3県の観光に関するデータを基に地域課題解決や観光振興に向けたアイデアを出し合う「オープンデータハッカソン」が12月7日、福井県敦賀市のカグ~ルで開かれた。3県のエンジニアや観光連盟職員ら15人が集い、観光活性に役立つアプリやシステムづくりに挑んだ。

 北陸経済連合会や3県の国立4大学などでつくる産学官金のプラットフォーム「北陸未来共創フォーラム」の観光分科会(事務局・金沢大先端観光科学研究所)が主催。参加者は福井、石川、富山の3班に分かれ、3県の観光アンケート回答約7万件を統合したデータ基盤を活用し、1日かけて開発に当たった。

 福井県観光連盟の観光地域づくりマネージャーら3人でつくる福井チームは、3県を訪れた観光客によるアンケート回答を自動集計し、市町ごとの「推奨度(誰かに薦めたい)」スコアを可視化した「ダッシュボード」を考案。自治体向けのアプリで、「どこの市町に勝っているか負けているか」が一目で分かるよう工夫され、自治体の観光戦略立案などに活用できるとアピールした。

 終了後、北陸未来共創フォーラム観光分科会の観光DX推進ワーキンググループ座長を務める金沢大特任准教授は「北陸一体で観光振興に取り組んでいくことがインバウンド誘客などを進めていく上でもエリアとしての強みになる。こうしたイベントを継続し、3県がまとまることやデータ活用の意義を発信していきたい」と話していた。

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