
真剣な表情で神楽の稽古に励む子どもたち=4日夜、小浜市神田の神田会館
福井県若狭地域最大の秋祭り「小浜放生祭(ほうぜまつり)」が9月13、14の両日、小浜市中心部の小浜地区で開かれる。きらびやかな山車(やま)に迫力ある獅子や大太鼓、美しい神楽といった「演(だ)し物」が披露され、まちを活気に包む。本番を控え、住民らの稽古も佳境を迎え、まちには太鼓や笛、かねの音が鳴り響いている。
小浜放生祭は同市男山の八幡神社の例大祭。380年余りの歴史があり、県無形民俗文化財に指定されている。同地区の24区が半数ずつ隔年で出番を務め、今年は▽山車=清滝、今宮、酒井、浅間、飛鳥▽大太鼓=広峰、住吉▽神楽=神田、白鳥、白鬚▽獅子=玉前、日吉の各区が担当する。
神楽を担う神田区では25日から住民が会館に集まり、太鼓や笛の稽古に励んでいる。祭りに参加する子どもたちも真剣な表情で大人たちからの指導を受けていた。太鼓をたたく児童は「2年前は兄がいたが、今回は最高学年で下の子を引っ張っていけるよう頑張っている。当日はリラックスしてたたきたい」と意気込む。
獅子の玉前区では笛方に中学生から80代までの幅広い世代が参加する。今回初めて高校生が舞方を務めるなど人手を確保し本番に備え汗を流している。同区の祭礼委員長は「全員が一丸となって出番区の責任を果たそうと頑張っている。観衆の皆さんも温かく見守ってほしい」と話した。
13日午前8時45分ごろから各区が同神社に順次宮入りし、地区内を巡行。午後4時からは市まちの駅周辺に演し物が一堂に会する「宵宮勢揃い」がある。14日は午前8時半ごろから各区が宮入りする。
小浜放生祭の公式ホームページでは各区の稽古場の場所を公開しており、自由に巡ることができる。
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