• 若狭高生が商品化を進めるコイのへしこ
  • 鳥浜漁協の組合員からコイのへしこの商品化に向けたアドバイスをもらう1年生=1月30日、若狭町鳥浜
若狭高生が商品化を進めるコイのへしこ

 三方湖の名物のコイをへしこにして地元若狭町の特産品として売り出そうと、福井県若狭高海洋科学科の生徒が商品化に向けて準備を進めている。1月30日には同町鳥浜で試食会があり、地元漁協の関係者らから「身が筋肉質で脂が乗っている」と好評を得た。三方湖のコイは高級魚として知られ、生徒らは今後、値段設定やパッケージの制作に取り組み4月の販売開始を目指す。

 三方湖では江戸時代から受け継がれる冬の伝統漁法「たたき網漁」で鳥浜漁協の漁師がコイを漁獲し、町内の料理店などに卸されている。若狭高3年の生徒3人が2年時に漁業者らにインタビューしたところ、体長1メートルを超える大きなコイは消費が難しいことを知り、長期間保存できるへしこにすることを思い立った。

 3人は、同漁協や県里山里海湖研究所、地域活性化に取り組む一般社団法人「Switch Switch」の協力を得て取り組んだ。最初は学校で試作を行い、コイの身の中の塩分濃度を調査したり、三方湖産のうなぎの骨を樽(たる)に入れることで塩分の入り具合に変化があるか確かめたりした。適切な塩の分量が見つかると、昨年3月に小浜市田烏のへしこ工房で10本ほどを2樽に分けて漬け込んだ。

 本年度からは、1年生5人が活動を引き継ぎ、小浜市の道の駅で販売しているサバのへしこのパッケージや値段を調査したり、切り身タイプが売れ行きが良いことなどを教わったりと、商品化に向けて活動している。

 試食会には5人のほか同漁協の組合員らが参加。約10カ月かけてじっくり漬け込み、うまみが凝縮された新感覚のへしこを食べた生徒は「サバのへしこよりもパサパサしていない」「湖魚でイメージしていた生臭さが全然ない」と出来具合に満足した様子。リーダーは「これからマーケティングを頑張って、目新しい商品を世に売り出したい。観光客が三方湖の水産に興味を示すきっかけにつなげたい」と意気込む。

 鳥浜漁協の組合長は「体長が大きいコイの活用策を若い人の柔らかい頭で考えてくれて感謝している。味は十分商品として売り出せる」と今後の活動に期待していた。

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