節分を前に、製造がピークを迎えている豆らくがん=27日、敦賀市昭和町2丁目の銘菓処笑福堂

 節分に向け、福井県敦賀市の菓子店で伝統菓子「豆らくがん」の製造がピークを迎えている。敦賀を代表する縁起物の菓子で、大豆などを混ぜた粉末をお多福の型に入れ、焼き上げ完成させる。素朴な味わいや食べ応えのある硬さが特徴だ。

 豆らくがんは江戸時代末期に生まれたとされる。同市昭和町2丁目の菓子店「銘菓処笑福堂」の小西副社長によると、北前船で敦賀に陸揚げされた大豆を使った日持ちする土産品として、気比神宮の祭神・神功皇后をイメージして作られたのが起源という。40~50年前は複数の菓子店で盛んに製造されていたが、近年は後継者不足などで製造する店はわずかとなっている。

 銘菓処笑福堂では1年を通して製造するが、1月末からのピーク期には、1日で通常の20~30倍の4~6千個を作る。粗びきした福井県産の大豆や砂糖、水あめ、水を合わせた粉末を、型に入れて押し固める。6時間乾燥させて焼き上げ、大豆の香りを引き立たせる。硬さや食感を統一するため、湿度や温度など天候に合わせて原料の配分を変えるなど、職人には熟練の技術が求められる。1月27日も、この道20年以上の職人が、愛らしいお多福の顔を一つずつ丁寧に仕上げていった。

 小西副社長は「今年は大雪に見舞われたが、買い求める人の数は変わらず、ありがたい。『福のお裾分け』として、節分の際にみんなで食べてほしい」と話した。本店は土日祝日休み。同市神楽町1丁目の神楽店や若葉町1丁目の日本海さかな街内の店舗でも販売。ネット販売も行っている。問い合わせは昭和町2丁目の本店=電話0770(22)4747。

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