
町民の証言を基に、戦時中の生活などを伝えているミニ企画展=高浜公民館
戦後80年に合わせた福井県高浜町郷土資料館のミニ企画展「語り継ぐ高浜の記憶」が高浜公民館で開かれている。町民の証言を基に家族を戦争で失った悲しさやつらさ、戦時中の生活ぶりを伝えている。9月14日まで。
同資料館の学芸員が、戦時中に高浜町事代で暮らしていた三宅さんから聞き取った証言をパネルで紹介している。
戦前は経済や文化が発展し豊かな生活だったといい、同町にあった芝居小屋「高浜座」は娯楽の中心としてにぎわった。
同町は大きな被害を受けではいないが、1945年の舞鶴空襲(京都府舞鶴市)について「青葉山の後ろ(舞鶴市側)が真っ赤に燃えた」と、記憶に残る光景を振り返った。生きていると信じ、沖縄で戦死した父の帰りを待ち続ける母の姿が印象に残っているといい「戦争のない日常こそが最も尊い平和のかたちだ」と平和を願うメッセージがつづられている。このほか、37年に軍隊に召集された青年に贈られた「武運長久」と墨書きされた日の丸や、三宅さん提供の高浜の当時の写真などの資料が並ぶ。
無料、午前9時~午後5時15分。
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