限定販売される「ひやおろし」

 北陸新幹線開業に合わせて昨年春に復活した福井県敦賀の地酒「月きよし」の「秋限定ひやおろし」が8月30日から200本限定で販売される。9月2~4日に開催される敦賀まつりにちなんだ企画で、復活のプロジェクトを支援する港都つるが観光協会は「地酒を飲みながらまつりを楽しんでもらえれば」としている。

 プロジェクトは、敦賀唯一だった酒蔵が2005年を最後に酒造りをやめて失われた地酒の復活を目指し2022年7月に始まった。港都つるが観光協会の有志や飲食業者、酒販店、農家らが出資し、参画している。

 酒米は、野坂岳の伏流水が注ぎ込む敦賀市山泉の田んぼで育てた「五百万石」を使用。商品名「月きよし」は、1689年に松尾芭蕉が「おくのほそ道」の旅で気比神宮を参拝した際に詠んだ「月清し遊行のもてる砂の上」の句から採用している。

 ひやおろしは、冬に仕込んだ日本酒をひと夏熟成させたもので「ふくよかなうまみと優しい酸味から来る後口の切れ」(港都つるが観光協会の担当者)が特長だという。4合瓶(720ミリリットル)で1760円(税込み)。市小売酒販組合の加盟店舗で予約を受け付けている。取り扱い店舗は「敦賀の地酒復活プロジェクト」のフェイスブック(FB)ページで確認できる。

(※福井新聞社提供。無断転載を禁止します。記事に関するお問い合わせは福井新聞社へ。)