体育館にずらりと並んだ灯ろう=9日、敦賀市松原小体育館

 福井県敦賀市の名勝気比の松原で8月16日開かれる夏の風物詩「第76回とうろう流しと大花火大会」(福井新聞社協賛)に向け、敦賀湾を彩る灯ろうの製作が9日、松原小体育館で始まった。市シルバー人材センターの14人が11日までの3日間で、青、黄、緑、赤、白5色の計5千個を準備。15、16の両日、同校横の松原公園などで販売する。

 灯ろう作りは毎年、同センターが港都つるが観光協会の委託を受けて行っている。菊やリンドウが描かれた、水に溶ける色紙を直方体に整えた後、ろうそくと一緒に直径約20センチの紙製の土台に丁寧に取りつけていった。シルバー人材センターの小倉秀樹さんは「先祖をお迎えする、年に1度の大切な行事。心を込めて一つ一つ丁寧に仕上げたい」と話していた。

 16日のとうろう流しは午後6時半、花火大会は同7時半から。花火大会は「かがやきのまち 敦賀」をテーマに約1万発が打ち上げられる。荒天時、花火大会は23日に延期される。花火大会が延期になっても、とうろう流しは行う。

 灯ろうは1個千円。事前販売は15日午前10時~午後4時に松原公園入り口で。16日は午前9時から松原公園と松原駐車場で販売する。会場周辺には駐車場がないため、主催者は市立看護大や敦賀駅西口から運行する無料シャトルバスの利用を呼びかけている。

 「とうろう流しと大花火大会」は戦没者慰霊の送り火のため1950年に始まった。6年ぶりに開催された昨年は約22万人が訪れた。

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