
大たいまつを担ぎ急勾配の山道を歩く伏原区の男衆=12日夕、小浜市伏原の後瀬山
福井県小浜市伏原の後瀬山(168メートル)頂上に本殿を構える愛宕神社の例祭が7月12日、営まれた。伏原区の男衆約30人が重さ約150キロの大たいまつを山頂部の広場まで担ぎ上げ、点火。防火や無病息災を祈った。
1615年に創建された同神社は、火伏せ(火難よけ)の神様として信仰されており、伏原、大宮、神田の各区がたいまつを奉納している。伏原区のたいまつはわらや竹などで作られ、直径約70センチ、長さ約3メートル、重さ約150キロと最も大きい。
午後5時半ごろ、伏原区の男衆はたいまつの引き手と担ぎ手に分かれ登山を開始。「ターイマッチャ」「チョーサーヤ」と掛け声を合わせ急斜面、急カーブが続く険しい山道を約40分かけて上り、山頂部に到着。神事の後、大たいまつに火が着けられ、男衆は勢いよく燃え上がる火の柱に見入っていた。
4回目の担ぎ手を務めた三宅さんは「足場のない所もあり運ぶのはしんどいが、達成感があり楽しい」と充実した表情で話した。
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