
御影を収めたひつを背負い難所の木ノ芽峠を越える一行=21日(宮本宰直撮影)
福井県内に入った蓮如上人御影道中の一行=20日、敦賀市疋田(宮本宰直撮影)
御影を収めたひつを背負い難所の木ノ芽峠を越える一行=21日(宮本宰直撮影)
浄土真宗中興の祖、蓮如上人の肖像画「御影(ごえい)」を京都市の東本願寺からあわら市の吉崎東別院まで門徒らが運ぶ「蓮如上人御影道中」が4月20日、滋賀県から福井県に入った。県内最初のお立ち寄り会所(えしょ)の西徳寺がある敦賀市疋田では、一行の「蓮如上人様のおとーりー」との力強い声が沿道に響き、住民が手を合わせ出迎えた。21日は同市新保を出発し、道中最大の難所、木ノ芽峠を越えた。
御影道中は、蓮如上人の北陸布教の苦労をしのぶ東別院の「御忌(ぎょき)法要」(23日~5月2日)に合わせ、上人が布教のため越前入りした道のりをたどる。今回で352回目。往復約420キロの経路を歩く。
往路は17日に東本願寺を出発。20日は門徒ら26人が滋賀県高島市から県境を越えた。午後1時ごろ、疋田に一行が近づいたことを知らせる鐘が鳴ると、御輿(おこし)とよばれるリヤカーを引く一行が沿道に現れ、住民らが手を合わせていた。西徳寺で読経や昼食を済ませ、宿泊所の意力寺がある新保へ歩みを進めた。責任者「宰領(さいりょう)」は「無事福井入りできてほっとしている。吉崎まで1日1日着実に歩いていきたい」と話した。
東別院には23日夜に到着予定。法要の後、5月2日に東本願寺を目指し復路を出発する。衛星利用測位システム(GPS)による一行のリアルタイムの位置情報は、東本願寺のホームページで確認できる。
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