• 県道坂本高浜線の開通をテープカットで祝う関係者=22日、おおい町石山
県道坂本高浜線の開通をテープカットで祝う関係者=22日、おおい町石山

 福井県おおい町石山で改良工事が進められていた県道坂本高浜線の第2期工事が完了し3月22日、開通した。同線は大飯地域と名田庄地域を直接結ぶ唯一の道路。狭い道路の拡幅や急カーブ、急勾配の改善により利便性、安全性が向上。両地域のアクセス、災害時の避難、支援の効率化に期待がかかる。第1期から含めると全長3・57キロ、工事期間約22年、事業費110億円以上を要した大型整備が完了。関係者らが通り初めを行い、完成を祝った。

 同線はおおい町名田庄口坂本の国道162号と高浜町薗部の国道27号を結ぶ全長約16・4キロ。このうち、今回の開通区間は約1・23キロ。山岳区間は幅員が狭く、急カーブが連続する部分があったため、計11本の橋を整備し解消。幅員は最も狭いところで4・6メートルだったところを7メートルまで広げた。これにより、観光バスなど12メートル以上の大型車の規制が解除され、高浜町から名田庄地域までは、迂回(うかい)して50分要したところ、25分の短縮となる。

 おおい町総合町民福祉センターで開かれた式典には関係者ら約80人が出席。中塚寛おおい町長は「沿線住民の利便性が向上し、大飯高浜インターチェンジにもつながる非常に重要な道路」と喜んだ。この後、現地でテープカットし、地元小学生が風船を飛ばして開通を祝い、パトカーの先導で通り初めを行った。午後4時から供用が始まった。

 県が2期に分けて整備。第1期工事(2・34キロ)は2003年から事業費約62億円をかけて進められ13年3月に開通。第2期は50億円。石山トンネルを挟み旧名田庄地域側にも急カーブの箇所があるため、道路改良工事も計画されている。

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