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太鼓を打ち鳴らしながら練習場に向かう東部若連中=9日、高浜町薗部
6月に高浜町で開かれる、佐伎治(さきち)神社(宮崎)の6年に1度の式年大祭「高浜七年祭」で、各氏子地域が奉納する芸能の稽古が、順次始まっている。2月9日には氏子地域「東山」に属し、太刀振りと太鼓を奉納する「東部若連中」の稽古始め神事「草結び式」が同町薗部で営まれた。山元(やまもと)から練習場へ太鼓をたたきながら道具を運んで祭りへの機運を高めた。
七年祭は450年以上の歴史があり、若狭地方最大級の夏祭りとされる県指定無形民俗文化財。高浜地区内の三つの氏子地域「東山」「中ノ山」「西山」が受け持つ神輿(みこし)の巡行などがあり今回は6月15日~21日の日程で執り行われる。
東山は8区で構成しておりこの日、薗部、岩神、笠原の3区で作る「東部若連中」の草結び式が、山元の松岡さん方で行われた。役員と若連中ら計約40人が出席、同神社の赤坂宮司が神事を執り行った。引き続き、山元に保管されていた太鼓や太刀を練習場所となる近くの「そのべ伝承館」に運び込んだ。若連中が「そーれ」の掛け声に合わせ太鼓の力強い音をまちなかに響かせていた。
16~41歳の男性でつくる東部若連中は、6人が太刀振りを、15人が太鼓を奉納する。稽古は10日に始まり、4人の師匠の下、太刀振りは週6日、太鼓は週5日集まり練習に励む。薗部区出身で、同若連中筆頭は「ワクワクしている。太鼓は経験者が3人しかいない。自分は2回目なので皆を引っ張り、祭りの楽しさも伝えていきたい」と意気込んでいた。
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