福井県小浜市の第三セクター「まちづくり小浜」は、運営するホテルやレストランで越前がにをふんだんに使ったコース料理と丼を提供する。「小浜でも越前がにを食べたい」という顧客の声に応えた企画。北陸新幹線県内開業で関東や沿線からの観光客が増加する中、同社の御子柴北斗社長は「越前がにをきっかけに、小浜など嶺南地域のおいしい食材も知ってもらいたい」と意気込む。
ホテル「若狭佳日」
○…小浜市阿納のホテル「若狭佳日」では、越前がにと同区で養殖が盛んな「若狭ふぐ」を使ったコース料理が食べられる宿泊プランを12月9日から提供する。越前若狭を代表する二つの冬の味覚を一度にさまざまな食べ方で味わってもらう。
若狭ふぐは区内の民宿などで提供され、毎年冬になるとフグを目当てに多くの人が訪れる。フグだけでなく越前がにも存分に楽しんでもらおうと考案した。
越前がには焼きガニや蒸しガニ、刺し身にして提供。小浜で水揚げされたものも使用するという。若狭ふぐはてっちり(鍋)やてっさ(薄造り)、ぞうすいなどで味わってもらう。鍋に使う野菜などは、なるべく地元産を使うという。
同ホテルの支配人は「カニとフグが一度に楽しめる場所は少ない。ぜひ味わってほしい」とPRした。
1泊1人6万6千円から。販売期間は来年3月20日まで。予約は同ホテルの公式サイトや各種旅行予約サイトから。問い合わせは同ホテル=電話0770(54)3010。
レストラン「濱の四季」
○…小浜市川崎3丁目のレストラン「濱の四季」では、ズワイガニの雌2匹を使った「せいこがに丼」を数量限定で提供している。担当者は「ぜいたくかつ豪快にかき込んでほしい」と話す。
同店でカニを使ったメニューの提供は初めて。観光客にも手軽に味わってもらおうと企画した。
ご飯の上にカニのむき身や内子、外子をぎっしり敷き詰めた豪華丼は、甲羅も添えてあり味だけでなく見栄えも楽しんでもらう。担当者は「最初はそのまま食べてカニ自体の味わいを感じてもらいたい。その後は、かに酢をかけると違った味になるのでぜひ食べてほしい」と話した。
1日限定5食。価格は5500円で提供は29日まで。
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