• ポニーの乗馬を体験する来園者
  • 乗馬後にポニーに餌を与える来園者
  • ポニーの乗馬ができる体験プランを企画した「ささえたまご農園」の(左から)佐々江良一さんと妻の以津美さん、良幸さん=敦賀市沓見の同農園
  • ヤギの餌やりを体験する来園者
  • ヤギの餌やりを体験する来園者
ポニーの乗馬を体験する来園者

 福井県敦賀市沓見の山あいで平飼い養鶏を行う「ささえたまご農園」は、動物と触れ合いの場を提供しようと観光客らにポニーの乗馬ができる体験プランを始めた。北陸新幹線敦賀開業を機に農園の魅力を高めるのも狙いで、代表の佐々江さんは「動物と接することで命の大切さを感じてほしい。敦賀の誘客のサポートになれたら」と期待している。

 佐々江さんは2001年に会社を退職して農園を始めた。子どもたちに命の大切さを知ってもらおうと、ニワトリへの餌やりや卵拾い体験、卵を使った料理教室を開いてきた。2021年に農林水産省の食育活動表彰で大臣賞に次ぐ消費・安全局長賞を受賞した。現在は約200羽のニワトリやヤギの「さくら」、ポニーの「ジョナ」を飼育している。

 体験プランでは、息子さんが今年2月から半年間、滋賀県の乗馬クラブで実務経験を積んできた。第一種動物取扱業責任者の認定を受け、9月から体験プランを用意している。

 乗馬は鶏小屋の横の坂道約150メートルを往復するコース。初めての体験という市内の小学5年生は「最初は怖かったけど、慣れてくると楽しくなった」と笑顔を見せていた。乗馬後は餌を与えて感謝の気持ちを伝えていた。園ではヤギの餌やり体験も用意している。

 佐々江さんは現在、来年3月に農園敷地内に農業体験民宿をオープンさせようと準備中。県や市の補助金を活用し、空き家となっている妻の実家を改修している。「朝起きて養鶏場で拾った卵を宿泊者が食べるなど、体験を通して食べ物への感謝を感じられるような農園を目指したい」と話している。

 乗馬は土日祝日限定で体験でき、旅行予約サイト「じゃらんnet」で受け付けている。

(※福井新聞社提供。無断転載を禁止します。記事に関するお問い合わせは福井新聞社へ。)