今庄365スキー場をスタートする「ツール・ド・ふくい」の参加者=6日、南越前町(山崎彩撮影)

 雄大な若狭湾、ラムサール条約に登録されている三方五湖、緑あふれる山々―。10月6日開かれたサイクリングイベント「ツール・ド・ふくい」は、若狭の魅力が詰まった3コースを800台を超える銀輪が疾走した。県内外の健脚自慢が“人車一体”になり、それぞれのペースでゴールを目指した。

 ロング(約200キロ)、ミドル(約160キロ)の2コースは滋賀県にまたがる。国の「ナショナルサイクルルート」指定を目指す若狭湾サイクリングルート(愛称・わかさいくる)や、ナショナルサイクルルートに指定されている琵琶湖一周の「ビワイチ」の一部が組み込まれた。

 発着点の今庄365スキー場(南越前町)には6日未明から、参加者が愛車とともに続々と集まった。友人と2人で参加した岐阜県の参加者はロングに挑戦。「とりあえずは制限時間以内に完走したい」と意気込んだ。午前6時のロングを皮切りに集団がスタートするたび、完走と交通安全を願い、太鼓が打ち鳴らされた。

 今回のツール・ド・ふくいは、タイムを競わないのが特色の一つ。自転車を止めて海を眺めたり、三方五湖をバックに愛車の写真を撮ったりする姿も見られた。アップダウンの激しさも醍醐味(だいごみ)。同スキー場のゴールを目指し、急斜面の坂道を懸命にペダルをこぎ、ゲートをくぐるとガッツポーズして喜びをかみしめた。

 約100キロのハーフに参加した敦賀市の参加者は「快晴だし、海沿いはやっぱり気持ちがよかった」。普段から1日100キロ近く走るという福井市からの参加者は「坂がきつくて足がつったが、きれいな海の景色を堪能できて満足」と笑顔だった。

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