健康茶として人気の高い福井県高浜町の特産品「杜仲茶(とちゅうちゃ)」の葉の収穫が9月末まで行われた。今年は天候の具合も良く、青々とした葉を付け順調に成長。生産する企業の従業員が刈り取りや天日干し作業にいそしむ。前年比1・5倍の過去最高となる4・5トンの収穫を見込んでいる。
杜仲は中国原産の落葉高木。血圧降下や肝機能向上などに効能があるとされる。1987年から町内の生産組合が栽培していたが、生産者の高齢化などにより、建築会社「山惣ホーム」(同町中山)が2019年に事業を引き継いだ。現在は、町内約20カ所の畑で約9千本を育てている。
収穫は7月から始まった。今月19日の収穫作業では、同社に隣接する畑で、従業員が枝切りばさみで切り取った枝から最大25センチほどの葉を摘み、かごに入れていった。同社農業事業部の森田部長は「長い梅雨から明けた後に日照りが長く続いたため、枝がぐんぐん成長し、葉の付きも良い」と話す。
収穫した葉は日光が差し込む室内で天日干しする。ビニールシートの上に広げられた葉を道具でかき混ぜ、乾燥させる。注文が入ってから工場で2度焙煎(ばいせん)し、甘みを引き出し完成する。
森田さんは「乾燥をじっくりしてから2度焙煎するなど手間をかけることで、甘くて飲みやすいお茶になっている」とPRした。
ティーバッグは2グラム30個入りで972円。町内のスーパーや道の駅、同社ホームページ(青葉の杜仲茶で検索)などで販売している。問い合わせは同社=電話0770(72)5677。
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