若狭町がパレア若狭内のキッズルームを増築・改修し整備する子どもの遊び場のイメージ図

 福井県若狭町がパレア若狭内のキッズルームを増築・改修し整備する子どもの遊び場の実施設計がこのほど、完了した。垂直立体迷路やボルダリング、ネット遊具などで多様な遊びを楽しめるほか、持続可能な開発目標(SDGs)について学べるデジタル遊具も導入する。11月ごろの着工を予定し、来年秋の供用開始を目指す。

 パレアは来年4月で開館20周年を迎える。音楽ホールや図書館、カフェスペースなどの既存施設との相乗効果で、子育て世代をはじめ多世代がより楽しめる空間にしようと、昨年11月に基本計画を策定。8月に実施設計が完了した。増築面積が約230平方メートルで、改修面積が約190平方メートル。

 増築される「遊び場エリア」には天井の高さを生かした遊具が導入される。高さ3・3メートル、幅5メートルの垂直立体迷路は、知力や体力を使って障害物を乗り越えながら頂上を目指す。大型複合遊具は町内の子どもたちの意見も参考に、ボルダリングや滑り台、ロープ登り、ネット遊具などの要素を詰め込んだ。ネット遊具は地上から3メートルの高さになる。映像の中の生き物に触れたりクイズに答えたりして、町の自然や歴史を体感できるデジタル遊具もあり、自然環境を守る意識などを高めてSDGsの視点を育める。

 既存部分を改修して設ける乳児エリアと乳幼児エリアは、指先や頭を使う知育玩具、体全体を使った遊びができるミニトランポリンなどを導入する。新たに相談室を設け、子育て支援センター機能を充実させるほか、SDGsを重視し、県産間伐材など環境に配慮した素材や断熱複層ガラスを使用。屋外の芝生広場への通路はバリアフリーになっており、ベビーカーを押しての移動もしやすく、周遊性のある空間設計とした。

 現在のキッズルームは着工次第、休業となる。町子育て支援課の担当者は「子どもたちが集まり、パレア全体に笑顔や幸せが広まれば」と話した。

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