福井県敦賀市中心部にある「ホテルつるや」(津内町2丁目、岡田貴子社長)はこのほど、一部の客室を気比神宮や気比の松原をイメージした内装に改装した。ペットと泊まれる部屋も新たに設け、ワングレード上の“おもてなし”を目指す。
地域の観光資源を生かした部屋など、来県の目的となる宿泊施設整備を後押しする県の補助制度を活用した。県、敦賀市から計1千万円の助成を受けて、5月からリニューアルに着手、7月に終えた。
2階の5部屋を改装。「伝統工芸の和室」は、インバウンド(訪日外国人)をターゲットに、越前和紙の壁紙や越前焼の湯飲みなど福井の伝統工芸に触れてもらえる上質な空間にしつらえた。「渚(なぎさ)の部屋」は気比の松原や水島をイメージして壁を青色に。「インスタ映え」を狙った。
「藍の部屋」は気比神宮の大鳥居をモチーフにした朱色の和紙の壁や深い藍色の畳が特徴。ペットと泊まれる部屋は、消臭・防臭機能を持たせた床や壁、ペットが走り回れる広いフロアを整備した。小上がりの畳スペースも設け、飼い主とペットが一緒にくつろげるよう工夫した。
北陸新幹線開業以降、インバウンドを中心に利用が伸び、稼働率は好調に推移しているという。岡田社長は「特徴的な客室を用意し、従来のビジネス客だけでなく観光客も取り込んでいきたい」と話していた。
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