観光客に人気の福井県敦賀市の海鮮市場「日本海さかな街」は、市場内の店舗を回りながら鮮魚などの具材を丼にトッピングする「福ふく丼」を企画している。観光客らは事前に購入した券と各店舗に並ぶ商品を交換し、自分だけのオリジナルの海鮮丼を作り、堪能している。
日本海さかな街は今年10月に創業30周年を迎える。北陸新幹線を使ったツアー客が増える中、体験型の楽しみを提供しようと始めた。「のっけ丼」で有名な青森県の市場を参考にした。
来場者は最初に10枚つづりの2千円分の券を案内所などで購入。魚などが一種類のった丼ご飯と複数枚の券を引き換える。その後、店舗を回りながら赤エビやイクラ、ウニ、サーモンなどの具材を残りの券と引き換えて、丼にのせてもらう。200~600円ほど値段が安くなる商品もあるという。市場内の23店舗が企画に参加し、土産などと券の引き換えもできる。引き換えられる商品は半年ごとに見直していく。
企画した担当者は「徐々に認知してもらっている。食材選びの楽しさを通じて敦賀の思い出をつくってほしい」と期待。店舗の女性スタッフは「以前から少しずつ魚を食べたいという要望があった。丼を食べた後、店に戻ってきて、持ち帰り用にと商品を買ってくれる人もいる」と話していた。
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