福井県美浜町出身・在住者を中心とした有志がこのほど、同町の食材を使った加工品の開発、販売を行うグループを立ち上げた。新たな特産品をつくり、地域活性化につなげたい考えで、第1弾として伝統野菜「くぼ丸なす」のぬか漬けの試作に取り組んでいる。
メンバーは20~50代の男性8人。うち6人は元々、福井の魅力を交流サイト(SNS)やユーチューブで発信するグループ「Route27ちゃんねる」で活動していたが、農業や狩猟に携わっていたり、料理が得意だったりするメンバーが多いことから、食に絞って活動することに。新たに2人を加え、4月に「ROOT」として再出発した。
くぼ丸なすはテニスボールほどの大きさで比較的小さくたるで漬けやすい。日がたつごとに味の違いも楽しめ、観光客が持ち帰りやすいため、ぬか漬けの開発に着手した。9日夜は美浜町郷市のグループの事務所にメンバーが集まって試作を食べ、「今までで一番の出来」「酒を入れて味がまろやかになった」などと感想を言い合った。来季からの販売を目指しているという。
グループには映像やポスター制作、写真撮影が得意なメンバーがおり、広報活動にも精力的に取り組んでいく。美浜町の食材をPRするイベントの開催も目指しているほか、今後はシカ肉のジャーキーやポン酢にも挑戦していきたい考え。
代表は「まずは自分たちが楽しんで活動し、地域の人たちを巻き込んでいければ」と意気込んでいた。
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