JR西日本は8月21日、10月から期間限定で敦賀―城崎温泉(兵庫県豊岡市)間を結ぶ観光列車「はなあかり」の運行計画を発表した。運行日は10月5日から12月22日までの土日で、土曜日に城崎温泉行き、日曜日に敦賀行きを走らせる。全席指定で、席数の多いグリーン車の同区間料金は大人1万640円。車内は越前和紙などの伝統工芸作品で飾り付け、優雅な列車の旅を演出する。切符販売は9月5日から。
はなあかりは、10~12月に北陸3県で展開される大型観光企画「北陸デスティネーションキャンペーン(DC)」に合わせて運行。敦賀駅を出発して小浜線、舞鶴線、京都丹後鉄道、山陰本線を経由して城崎温泉駅に到着する。
車両は、既存の特急列車「はまかぜ」に使用しているディーゼル車「キハ189系」を改造。外装は黒褐色の「檳榔子染(びんろうじぞめ)」をベースに金色のツタをあしらった。グレードの高い「スーペリアグリーン車」の車内には越前和紙を使ったフラワーアートを飾り、グリーン車には高岡銅器(富山県高岡市)の一輪挿しに越前和紙のフラワーアートを組み合わせた調度品を配置している。
3両編成で計54席。グリーン車(2両)は1人用指定席、2人用と3、4人用のボックス席がある。スーペリアグリーン車はゆったりと過ごせる2人用の個室が10室あり、料金は大人1人1万2840円(敦賀―城崎温泉間、2人利用の場合)。
運行ダイヤは、土曜日が午前10時40分敦賀発、午後3時39分城崎温泉着。日曜日が午前9時54分城崎温泉発、午後3時7分敦賀着となる。一部駅を除き途中駅での乗降も可能。
特製弁当も予約販売しており、城崎温泉行きの列車では、若狭牛、若狭かれいなど福井県内の食をふんだんに盛り込んだ「若狭町家弁当&スイーツセット」(税込み3500円)を提供する。このほか、途中駅で多彩なおもてなしを計画しており、美浜駅ではへしこの試食や保育園児らによるお出迎えなどがある。
同社の担当者は「調度品や弁当にさまざまな地域の魅力をちりばめており、列車の旅とともに楽しんでもらいたい」と話している。
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