福井県高浜町内浦地区で収穫されたうちうらレモンのロス削減につなげ、魅力発信につなげようと、町とスーパマーケット「サニーマート」(本社・同町)は同レモンを使った地ビールとイワシの缶詰を開発、販売を始めた。レモンの香りと酸味がそれぞれの味を引き立てている。
うちうらレモンは、同町内浦地区住民でつくる「広瀬山自然公園管理組合」が2015年から生産開始。20年度から販売を始め、昨シーズンは過去最高の収穫量だった21年度の3倍に当たる3千キロまで急伸した。
毎年11月~翌1月が収穫期となる同レモンは、これまで地元販売や飲食店向け卸しで安全に食べられる3月までには消費できていた。一気に収穫量が増えたことで、在庫を消費し切れない可能性があり、町から相談を受けたサニーマートが商品開発した。
地ビールの新味として開発された新商品「ブルービーチビール サニーレモン」は、うちうらレモンを丸ごと使った逸品。香り高く、苦みを和らげ飲みやすい1杯になっている。規格外や、カットして余った部分なども活用し、廃棄ロス削減の対策にもつなげた。
「若狭高浜レモンいわし缶」は、若狭湾の真イワシをレモンのスライスと一緒にしょうゆで煮詰めた。酸味まろやかで、くさみがなく子どもにも食べやすい。サニーマートの高田明社長は「うちうらレモンは酸味と香りが強いのが特徴で、魅力が広まるよう今後も商品開発などに協力したい」と話した。
ビールは1瓶330ミリリットルで767円。イワシ缶は75グラムで494円。シーフードマーケット「UMIKARA(うみから)」と、高浜、おおい両町のサニーマートで販売している。
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