• 県の1億円補助を活用した全天候型遊び場の中で、トップを切ってオープンした小浜市の「なないろ」=1日、同市の若狭総合公園
  • 大野市の越前おおのまちなか交流センターを改修した遊び場のイメージ図
  • 福井市中央公園に整備される全天候型の遊び場のイメージ
  • 鯖江市嚮陽会館内に整備される遊び場のイメージ図
  • 美浜町保健福祉センターはあとぴあの遊び場のイメージ
  • 美浜町エネルギー環境教育体験館きいぱすの遊び場のイメージ
県の1億円補助を活用した全天候型遊び場の中で、トップを切ってオープンした小浜市の「なないろ」=1日、同市の若狭総合公園

 全天候型の子どもの遊び場を整備する県内市町に対して福井県が最大1億円を補助する事業で、これまでに県内11市町が具体的な整備方針を打ち出している。昨秋いち早く工事着手していた小浜市の施設は5月1日にオープンし、2024年度中には福井、大野両市でも完成する予定だ。具体化していない6市町も活用に向け、候補地の絞り込みなどを進める。

 県の補助制度は2021年度に創設された。1カ所800万円の事業費を想定して3分の1を補助する仕組みを22年度に拡充。26年度までの5年間で、最大1億円まで満額支援することにした。事業費が1億円を超える場合は市町が負担する。

 方針を固めた11市町のうち福井、小浜両市と高浜町は建物を新設。小浜市は若狭総合公園内の芝生広場に木造平屋のキッズプレイパーク「なないろ」を総事業費約1億7千万円で整備した。福井市は市中央公園に建物を建設中で周辺工事を含め2億円超で来春の完成を目指す。高浜町は25年度完成予定の高浜公園(仮称)内に設置する計画。

 あわら、坂井、勝山、大野、鯖江、敦賀の各市と美浜、若狭の両町は既存の施設を改修、増築するなどして対応する。うち大野市は越前おおのまちなか交流センターについて、実施設計と工事で3億円余りをかけて全面改修。今年6月に着手し、来年1月の供用開始を計画している。

 若狭町は25年秋を目標に町パレア若狭を増築・改修する予定。このほかの市町はいずれも26年以降のリニューアルを目指す。対象施設はあわら市が芦原複合福祉施設、坂井市が坂井屋内スポーツセンター、勝山市が市教育会館、鯖江市が市嚮陽会館、敦賀市が市こどもの国、美浜町が町保健福祉センターはあとぴあ、町エネルギー環境教育体験館きいぱす。

 残る市町も「県補助の期限があるため年度内には方向性を決めたい」(南越前町)と検討を急ぐ構えだ。

 県は「現状、期限を変更する考えはない」との考えだが、資材高騰などを背景に福井市の施設完成が約1年遅れたことなどで、自治体の中には整備が期限に間に合わないのではとの懸念の声もある。嶺北のある自治体の担当者は「候補地は決まったが、整備は遅れる可能性がある。県には期限を延長するなど柔軟な対応を取ってもらいたい」と訴える。

(※福井新聞社提供。無断転載を禁止します。記事に関するお問い合わせは福井新聞社へ。)