ライトアップされた銀河鉄道999のモニュメント=25日夜、敦賀市白銀町

 福井県敦賀駅前商店街に点在する人気アニメ「銀河鉄道999」「宇宙戦艦ヤマト」のモニュメント4体のライトアップが始まった。環境省の「脱炭素先行地域」に選定されている敦賀市、北陸電力、福井銀行による取り組みの一環で、環境配慮と商店街のにぎわい創出の両立を目指す。

 市は2022年、北電、福井銀と脱炭素マネジメントチームを設置。脱炭素をきっかけとした地域振興を模索する中で、敦賀駅前商店街振興組合から、夜間でも散策しやすい環境づくりとしてライトアップの提案を受けて準備を進めてきた。

 ライトアップ用の電源には、太陽光発電の固定価格買い取り制度(FIT)が終了した「卒FIT電力」を市内の公共施設に供給する市の「再エネ地産地消プロジェクト」などを活用。北電は電源設備に関する技術支援、福井銀はクラウドファンディングサービス(CF)「ミラカナ」で設営費の調達をサポートする。

 5月6日まで試験的にライトアップし、LEDライトの設置位置や光の当たり具合を調整した上で、CFで資金を募り、8月末ごろからモニュメント7体で本格的な点灯を始める予定。商店街側にとっては、再エネ設備は電気代削減につながるものの初期投資が負担となるため、CF活用で負担を軽減できる。

 敦賀駅前商店街振興組合の理事長は「商店街共有の資源であるモニュメントを照らし、駅前から中心市街地への誘導につなげたい」と語った。

(※福井新聞社提供。無断転載を禁止します。記事に関するお問い合わせは福井新聞社へ。)