福井県敦賀市の敦賀駅前商店街振興組合は、北陸新幹線県内開業に合わせて拡幅された駅前の歩道空間を活用し、キッチンカーやテントによる出店イベントを始めた。歩道にテーブルや椅子を並べ、商店街の飲食店で購入したテイクアウト商品も屋外で楽しんでもらう試みで、通り一帯の交流とにぎわい創出を図る。
「Tsuruga Ekimae Terrace」と題して4月12日に開始。実験的な事業と位置づけ、5月19日まで(火、水曜休み)の午後4~9時に行う。メロンパンやホットドッグ、ギョーザ、唐揚げなどを販売する県内10事業者が参加し、1日当たり2~4事業者がキッチンカーやテントを並べる。
新幹線開業以降、敦賀市内の宿泊施設の客室稼働率は90%程度で、週末は満室となっている。一方で敦賀駅周辺の夜間の飲食店がやや不足しているとの指摘があり、「飲食テラス」ではホテル宿泊者らの外食需要にも応えたい考えだ。
敦賀駅西口から約400メートル続く駅前商店街の歩道はアーケード部分も含め以前より約2メートル長い約9メートルに拡幅され、オープンテラスやイベントに活用しやすくなった。商店街振興組合の理事長は「空間を有効活用し、キッチンカー出店者と既存の商店街飲食店による相乗効果でエリア一帯にお客さんを呼び込んでいきたい」と話していた。
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