福井県若狭町山内で伝統野菜「山内かぶら」の花が見頃を迎えている。鮮やかな黄色の小ぶりな花を咲かせ、風に揺られて春の訪れを告げている。
山内かぶらは味の濃さが特長の白カブの一種。国が地域の特産物などをブランドとして保護する「地理的表示保護制度(GI)」に登録されている。60~90代の住民12人でつくる「山内かぶらちゃんの会」が栽培している。
花は区内の複数の畑で咲き誇っている。収穫せずに残ったものが例年3月下旬頃から咲き始めるが、今年は暖冬の影響で1カ月ほど早かったという。4月上旬まで楽しめる。
5月に入ってから全て刈り取って種を取り、デキタ(若狭町熊川)と共同開発した「和食に合う粒マスタード」に使われる。同会代表は「甘くいいにおいもするので、近くを通ったら花を見て心を安らげてほしい」と期待していた。
(※福井新聞社提供。無断転載を禁止します。記事に関するお問い合わせは福井新聞社へ。)