3月16日の北陸新幹線敦賀開業に合わせ、三方五湖を一周する路線バス「ゴコイチバス」の本格運行が同日から始まる。新たに熊川宿もルートに加わる。11月24日までの土日祝日に運行し、広域的な周遊を促す。
同バスは、県や美浜、若狭両町などでつくる三方五湖エリア全体協議会が新幹線開業に向けて2次交通の課題を解決しようと、2021年から実証運行を開始。昨年11月までに計93日間実施し、1日7~9便を運行。延べ3004人が利用した。644人が答えた利用者アンケートでは県外在住者が513人で、うち36%が関東地区だった。同会事務局の県嶺南振興局嶺南プロジェクト推進室は「一定のニーズを確認できた」とする。
3月中は同会が福井鉄道(越前市)に委託して運行し、4月からは同社が主体に切り替わる。JR敦賀駅か美浜駅、三方駅、県道三方五湖レインボーラインの山頂公園を発着点に1日9便運行する。バス停は全11カ所。美浜町レイクセンターや山頂公園、縄文ロマンパーク(若狭町鳥浜)などを巡る。同町が実証運行してきた熊川宿と山頂公園を結ぶ「クマゴコバス」の機能も集約し、熊川宿もルートに追加する。2025年度以降の運行は利用状況を基に検討する。
北陸新幹線や小浜線のダイヤに合わせて運行時間を設定している。4月27日~5月6日は毎日走る。同室の担当者は「ゴコイチバスでできるだけ多くの観光地に足を運んでほしい」と期待している。
2日間有効の乗り放題乗車券があり、全バス停で乗り降りできるもので3千円(6~11歳は1500円)。バス車内で購入できるほか、JR西日本のアプリ「tabiwa by WESTER」では15日から販売する。
問い合わせは福井鉄道嶺北営業所=電話0778(21)0701。
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