自転車旅を楽しむための工夫を凝らしたコンセプトルーム「輪の間」=敦賀市の敦賀さざなみリゾートちょうべい

 福井県敦賀市名子の旅館「敦賀さざなみリゾートちょうべい」に自転車愛好家向けのコンセプトルームが完成した。愛車を部屋に持ち込んで保管や整備ができたり、海を一望できるジェットバスで輪行の疲れを癒やしたりと自転車旅の拠点としての仕掛けが盛り込まれている。

 同旅館は嶺南6市町を結ぶ若狭湾サイクリングルート(愛称・わかさいくる)沿いに立地。県が推進するサイクルツーリズムを促進しようと、3月の北陸新幹線敦賀開業に合わせ、同ルートを楽しむ自転車愛好家向けの部屋を整備した。

 コンセプトルームは「輪(りん)の間」。自転車の「輪」や仲間の輪、海のマリンから名付けた。約40平方メートルで、定員2~4人。専用の玄関から愛車を運び入れることができ、室内に4台分、玄関外に2台分、館内通路に2台分の自転車スタンドがある。メンテナンス用工具も備え、整備もできる。

 部屋専用のジェットバスルームは、敦賀湾を眺めながらくつろげる癒やしの空間となっている。ヨガマットや、マッサージ用のローラーなども備える。「輪の間」専用のレンタサイクルとして英国製折り畳み自転車もあり、滞在中は市街地や敦賀半島観光に利用することも可能。

 女将は「自然の中を走り、海の見えるお部屋で愛車と一緒にくつろぐ。『輪の間』を拠点にして、サイクリストの皆さんに自転車ならではの敦賀の旅を楽しんでもらえたらうれしい」と話している。

 県観光連盟の「観光地域づくり推進事業補助金」を活用し先月25日に完成した。料金は素泊まり1人1万6千円から(2人利用時・税込み)。問い合わせは敦賀さざなみリゾートちょうべい=電話0770(23)7818。

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