若狭おばま観光協会の公式インスタグラムで小浜の寺院を発信する渡邊さん=小浜二中

 福井県若狭おばま観光協会の公式インスタグラムで小浜市の中学生が、地元の寺院の魅力を発信している。自然と調和し静かにたたずむ寺院の美しい写真が解説文とともに投稿され、生徒は「周囲の環境など含め、昔の人が代々守ってきた空間が小浜の寺院にはある。まずは訪れて」と呼びかけている。

 発信しているのは小浜二中3年の渡邊さん。歴史好きで近所にある寺から始め、地元にあるほかの寺院にも興味を持ち、訪問したり歴史などを調べてきた。

 学校では探究授業の一環として八つの寺への取材を計画。広く魅力を発信しようと、昨秋から同協会のインスタグラムを活用し「watakan」の名前で投稿を始めた。

 投稿では寺院の歴史だけでなく門をくぐったときの印象や境内で見かけた猫なども描写。観光客目線を意識したという。

 実際に訪れてもらえるよう写真にもこだわる。取材先の寺院を選ぶ際にはネットに掲載されている写真を参考に撮影し「誰が撮ってもきれいな写真が撮れるというまねしやすさを重視した」。寺院のメインとも言える仏像の写真はあえて載せず、「自分の目で確かめてほしい」と強調する。

 今年1月までに妙楽寺、佛國寺、高成寺を紹介。残り五つの寺社も月に1、2回のペースで紹介していく。投稿はいずれも300以上の「いいね」をもらっており、協会担当者も「中学生が発信することで、若い人にも興味を持ってもらえたら」と期待する。

 渡邊さんは中学卒業後も投稿の継続に意欲を示し、「小浜の寺院についてまだまだ知らないことがたくさんある。(投稿を通じて)学んでいきたい」と話している。

 インスタグラムで「若狭おばま観光協会」と検索すると閲覧できる。

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