観光案内コンシェルジュに任用されたオーレリ・ロペルさん=15日、美浜町役場

 3月の北陸新幹線敦賀開業や2025年の大阪・関西万博でより多くのインバウンド(訪日客)が福井県美浜町に訪れることを見据え、町は15日、昨年町内に移住したフランス人のオーレリ・ロペルさんを観光案内コンシェルジュに任用した。来町した外国人に観光スポットやルートを提案したり、自身のSNS(交流サイト)で情報発信したりする。

 フリーランスジャーナリストとして活動していたロペルさんは日本全国を巡り、2018年から昨年までに夫らとともに日本の景色や文化、観光をフランス人に伝える本を計3冊出版した。豊かな自然に引かれ昨年9月、東京から美浜町に移住。同町早瀬の空き家を借りて夫と2、4歳の子どもの計4人で暮らしている。

 コンシェルジュは町から持ちかけて実現。ロペルさんはJR美浜駅内の町観光誘客課に配置され、平日午前9時~午後3時に働く。フランス語と英語、日本語を話すことができ、外国人目線での観光資源の発掘などにも取り組んでもらう。

 15日は町役場で任用式があった。戸嶋秀樹町長はロペルさんに任用書を手渡し、「美浜の素晴らしい自然や観光地を多くの人にPRしてほしい」と期待した。

 美浜町について「山と海、湖の景色を一度に楽しめる素晴らしい所」と絶賛するロペルさん。フランス人は日本の食や文化が好きといい「日本語ももっと覚えて、地元の人たちとも交流を深めながら頑張っていきたい」と意気込んだ。

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