玄関先に置いてある板を棒でたたく子どもたち=13日、小浜市下根来

 福井県若狭地域の伝統行事「戸祝い」が1月13日、小浜市下根来で行われた。冷たい雨が降る中、子どもたちが集落の家の玄関先を棒でたたき、福を届けた。

 戸祝いは小正月の時期に若狭で営まれる伝統行事で国選択無形民俗文化財にも選ばれている。

 下根来では未就学児4人が同区内にある八幡神社に集合したあと、二手に分かれて集落を巡った。子どもたちは「バイ」と呼ばれる鶴や亀、松竹梅などが描かれた長さ約25センチの棒を持ち、「戸祝いましょか、この世の年は、世の良い年で」などと歌いながら玄関先にある椅子や竹の棒をたたいた。子どもたちは住民からお菓子をもらい、笑顔を見せた。

 参加した園児は「大きな声でちゃんと歌うことができて楽しかった」とやりきった表情を見せた。

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