「歌って踊れる獣医師」として知られる福井県敦賀市農林水産振興課職員の又農さんが敦賀の名所や鉄道遺産、若狭牛などを歌ったご当地ソングを集めたミニアルバムCD「敦賀 夢列車」を制作した。過去にリリースしたシングル曲に新曲2曲を加えた全5曲入り。北陸新幹線敦賀開業を間近に控え「敦賀のことをアピールしたい」と話している。
歌が趣味の又農さんは2015年にファーストシングル「雨の角鹿」をリリース。気比神宮の大鳥居や博物館通りが登場するバラードだ。18年には自身も育成に関わる若狭牛への愛情を歌ったポップス「三ツ星若狭牛」、20年には地元の鉄道遺産である旧北陸線のトンネルが明治期に手作業で掘り進められた情景を歌った「つるが鉄道歌」を発表。それぞれCD300~500枚を知人や市内観光関係者らに配布した。
コロナ禍もあり3年間新曲作りがストップしたが、北陸新幹線敦賀開業を控え「敦賀のことをもっとアピールしたい」と昨年1月、過去3曲を手掛けたシンガー・ソングライターの香蓮さんに作詞作曲を依頼。歌詞は観光担当の市職員にもアドバイスをもらい、7月下旬に2曲が完成。主に車での通勤や移動中に歌って練習を重ね、10月下旬に千葉県でレコーディングし、12月下旬にCD千枚が完成した。
新曲は祭りばやしから始まるにぎやかな「令和版つるが音頭」と演歌調のこぶしの利いた「気比の松原~あなたと二人~」。ミニアルバム収録に合わせ、過去3曲の冒頭にも雨音や牛の鳴き声などを加え、より歌に引き込む仕上がりとなっている。又農さんは「曲それぞれの良さがあると思う。楽しんで聞いていただけたらうれしい」と白い歯を見せた。
新曲は過去3曲同様に動画投稿サイトで公開する予定。「機会があればイベントなどでも歌っていきたい」と意気込んでいる。CDは非売品。
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