新春美術展「辰年(たつどし)~敦博の龍たち~」が1月4日、福井県敦賀市立博物館で始まった。えとの竜に関連する所蔵絵画9点を紹介している。大きく竜が描かれた迫力の絵画から、一見関係なさそうな作品までさまざまで、同館は「絵の中の竜を探しながら楽しんで」と呼び掛けている。2月12日まで。
江戸中期に活躍した原派の始祖・原在中の「龍図」(1834年)は波の打ち付ける岩の上から、空をにらむ竜を力強い筆致で描いた水墨画。円山・四条派の高谷篁圃「三美人図」(明治)では打ち掛けを羽織った遊女が、竜模様の帯を前結びにしている。
桃山時代から江戸前期にかけて活躍した敦賀ゆかりの鷹(たか)絵師、初代橋本長兵衛による県指定文化財「仙人図」では仙人の1人が、滝を登ると竜になるとされるコイにまたがっている。岸連山「龍虎図」(1847年)は墨の濃淡やにじみで迫力ある竜と虎が描かれている。
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