福井県美浜町の日向漁港で12月15日、寒ブリ約3200匹が水揚げされた。日向定置網漁業組合によると、一日の水揚げ量が3千匹を超えるのはシーズンを通してもめったにないという。漁港は「9!」「11!」などと重さのキロ数を知らせる威厳のよいかけ声とともに、仕分け作業をする漁師たちで活気づいた。
ブリは同組合が沖合約5キロの3カ所に仕掛けた網にかかった。体長1メートル弱、重さ9~11キロが中心で、18キロの大物もかかった。漁師らはクレーンで船から陸に揚げたブリを一匹ずつテンポ良く計量し、重さごとにコンテナに分けていった。その後、県漁連敦賀支所で入札にかけられた。
冬場の定置網漁は11月初旬に操業を開始。同港のブリの水揚げは、多いときでも2千匹がシーズン中に1回か2回あるだけ。組合長は「3千匹も揚がるなんて感無量。脂がのったブリを多くの県民に食べてもらいたい」と話していた。
寒ブリ漁は2月上旬まで続けられ、主に関東や関西方面、県内に出荷される。
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