
若衆に抱きかかえられ、土俵入りをする武田岳ちゃん=6日、美浜町日向
樽神輿を担いで暴れる若衆=6日、美浜町新庄
豊漁や豊作を祈る伝統の「八朔(はっさく)祭り」が9月6日、福井県美浜町の各区の神社で催された。秋を感じさせる風に吹かれながら、それぞれに伝わる独特の神事が奉納され、集落は年に一度の祭りで盛り上がった。
漁師町の日向区では豊漁や海上の安全を祈った。伝馬船の形をした山車の練り歩きのほか、若衆や子どもたちが威勢よく奉納相撲を披露した。健やかな成長を願い、赤ちゃんの土俵入りも催された。
奉納相撲は若狭湾を望む広場に設けられた特設の土俵が会場。白いまわしを着けた青年会の若者や元気いっぱいの子どもたちが、何度も力強い取り組みを繰り広げた。
赤ちゃん相撲には、地元出身の武田さんの6カ月の長男、岳ちゃんが出場。紅白のねじり鉢巻きに、海の風景があしらわれた豪華な化粧まわしを着け、若衆に抱きかかえられて土俵入りを披露した。武田さんは「たくましく育ってほしい。生まれて初めての祭りなのでいい思い出になってくれたら」と話していた。
最後は若衆全員で土俵入りし、相撲甚句を披露して締めくくった。笑顔で祭りを見守った区長の西村さんは「天気に恵まれ、たくさんの人が来てくれてよかった。区民は減っているけれど、祭りを通じてにぎわいや楽しみが生まれたら」と話した。
新庄区では子孫繁栄や豊作を祈願。男性のシンボルを模した神棒につつかれると子宝に恵まれるとされる奇祭で、この日も神棒を持った天狗(てんぐ)が見物客の女性を追い回して大暴れした。
数百年前から伝わる伝統行事。区内で東西に分かれ、東は午前10時ごろから、40人ほどの行列でお神酒の入った樽(たる)神輿(みこし)を担いで練り歩いた。黒色の衣装をまとった天狗は行列の先頭で神棒を隠し持ち、女性を見つけると全力で追いかけた。
午後からは西の住民らが、八朔音頭を歌い、暴れながら樽神輿を日吉神社へ奉納した。天狗も登場し、集落は再び活気づいた。
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