
	ピースサインで明るく笑う堂前さん。「福井に帰るとパワーをもらえる」と地元愛を語った=東京都新宿区の吉本興業東京本部(宮本宰直撮影)
キングオブコント優勝の舞台を振り返り、インタビューに答える堂前さん(宮本宰直撮影)
福井県おおい町出身の堂前透さん(35)がメンバーのお笑いコンビ「ロングコートダディ」が、ついにキングオブコント(KOC)の栄冠を手にした。大舞台を終えても、飾らない雰囲気はいつものテレビのまま。吉本興業東京本部で福井新聞のインタビューに応じた堂前さんは、ゆるく、ふんわり、そして地元愛たっぷりに優勝の裏側を語ってくれた。鍵となったのは「古里パワー」?
-主要なお笑い賞レースの一つで、日本一のコント師を決めるキングオブコントは今年、過去最多となる3449組がエントリー。ロングコートダディは2年連続4度目の決勝で頂点に輝いた。
「やっと終わったなという感じ。優勝できなくても、今年が最後の賞レース挑戦と決めていたので、いい形で終われて良かった。(相方の兎さんは)最後ということに納得していなかったし、今もまだ出ようとしている。けど、出る可能性はほぼなしです」
-優勝後の決めぜりふ「ポリスピース」とは。
「チャンピオンだから何言っても許されるやろうと思って言ったら、みんなが拍手してて。何に拍手してるんやろって思ってた」
-おおい町のスーパーが優勝セールをするなど福井も沸いた。
「みんなが乗っかって、一緒に喜んでくれることは本当にうれしい。相方に自慢したら『俺の地元は何もない』って。家族は越山若水(福井新聞1面コラム)に僕が載ったことにめっちゃびびってました」
「1カ月前に帰省して、あまり行ったことのなかった嶺北方面を旅行した。泊まった旅館近くの越前がにミュージアム(越前町)は、展示にいい意味でのチープさがあって、ああいう雰囲気が大好き。優勝は、越前がにミュージアムのおかげだと言っても過言ではないと思います!」
「福井で過ごすことで、すごいパワーもらえるなというのはここ2、3年で強く感じていて、古里エネルギーというのがあるんでしょうね。頻繁に帰りたくなる」
-コンビではネタ作りを担当している。
「今年はキングオブコントで勝つためのネタを書いて、単独ライブでやってきました。元々賞レースのためだけにお笑いやっても人生無駄にしそうやなって思ってましたけど、賞金1千万円あることを思い出して」
「最近は普段の会話をヒントにネタを作ることが多い。(キングオブコント決勝で兎さんが演じた)モグドンは、相方がモデル。何でも否定から入るし、それを指摘しても『そんなんじゃない』と否定してきますからね。相方の嫌なところをおもしろく昇華できないかと思って、ネタに落とし込みました。そういうちょっと嫌な役だと台本もすらすら覚えるし、雰囲気も合ってる。やっぱり演技もうまくなりますね」
-今後の抱負は。
「農業です。適当にボケで言ってたら、ほんまにしたくなってきた。おおい町で農業するという未来も全然ある。それか町長になったろうかな。けど、すぐふざけてしまうので政治はだめですね」
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