厳しい暑さが続く中、福井県敦賀の夏の定番和菓子「水仙まんじゅう」が市内の菓子店で涼感たっぷりに並んでいる。ひんやり、つるりんとした食感を目当てに市民や観光客が次々と買い求めている。
水仙まんじゅうは、ワラビ粉とクズで作られた半透明の生地でこしあんを包んだ和菓子。気比神宮を702年に修営した際に湧き出たとされる名水「長命水」と同じ水源を使い、明治40年ごろに神宮門前で作り始めたのが起源という。
同神宮前の老舗菓子店「小堀日之出堂」(同市神楽町1丁目)は、水仙まんじゅう発祥地の一つ。生地を陶器に入れて蒸してから冷やすという製法で、毎年6月初めから9月終わりまで販売している。
5日も友人や家族と訪れた客が店内の喫茶スペースで食べて舌鼓を打っていた。お盆や敦賀まつりの時期に注文のピークを迎えるといい、小堀真嗣社長は「県内の方はもちろん、観光客にも気比神宮の参拝後に敦賀の夏の風物詩を味わいに来てもらいたい」と話している。
水仙まんじゅうは1個130円(税別)。持ち帰り用で3個入り390円(同)や冷凍された6個入り660円(同)も販売している。
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