対戦カードが決まり、意気込む敦賀気比OBの宮階さん=1日、東京都の武蔵野大

 新型コロナウイルスの影響で中止となった2020年の第102回全国高校野球選手権をよみがえらせる「あの夏を取り戻せプロジェクト」の記者発表会が11月1日、東京都の武蔵野大で行われ、交流戦の対戦カードが決まった。福井代表の敦賀気比OBは12月1日、兵庫県明石公園トーカロ球場での第2試合(午前11時50分)で高川学園OB(山口)と対戦する。

 20年夏に各都道府県で行われた独自大会を制したチームなど44チーム約800人が集う予定。11月29日に阪神甲子園球場で記念セレモニーや全チームによるシートノック、特別試合(2試合)を行い、30日と12月1日に兵庫県内の5球場で各チームが交流戦を行う。

 敦賀気比OBからは当時の3年生23人が出場予定。この日はチームを代表して宮階宣全(みやがいのりまさ)さん(21)がくじを引いた。宮階さんは「1カ月後に甲子園に立てることがうれしい。3年前に失ったあの夏のもやもやを、みんなと晴らしたい」と意気込んでいた。

 東京都内の元高校球児が中心となってプロジェクトを進めており、球場費や選手の宿泊費、移動費をクラウドファンディングで募っている。大会予算約7千万円のうち約3千万円は調達できたという。不足分は個人負担になるため、実行委は「移動費で10万円程度かかる選手もいる。一人でも多くの選手が参加できるよう協力をお願いしたい」と呼びかけた。

 イベントサイト「Peatix」で無料チケットを取得すれば、誰でも現地観戦できる。スカパーの特設サイトでも無料配信を行う。

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