小浜神社創建150周年を記念した小浜城御城印の特別版=小浜市山川登美子記念館

 市民団体「小浜市の歴史と文化を守る市民の会」は、小浜城の「御城印」の特別版を制作、福井県小浜市の山川登美子記念館で販売している。天守閣や小浜藩主酒井家の家紋などが黒色の台紙に描かれており、風格漂うデザインが目を引いている。

 小浜藩の居城だった小浜城は京極家が築城を始め1636年、小浜藩祖と称される酒井忠勝が完成させた。若狭国唯一の近世城郭で天守閣などを備えていたが、1871年に火災で大部分を焼失、73年の廃城令により、天守閣も解体された。忠勝を祭り、城跡地に75年に創建された小浜神社が今年で150周年を迎えたのに合わせ、特別デザインの御城印を企画した。

 御城印は縦15センチ、横10・5センチ。江戸時代の小浜を代表する八つの風景を和歌などとともに著した本「若州雲濱(じゃくしゅううんぴん)八景」に描かれた小浜城をデザインした。天守閣や周辺の海なども描かれ、当時の風景を思い起こさせる。また金色の家紋は会員が1枚ずつ直接、手押しした。

 事務局を務める市文化観光課の担当者は「会員が思いを込めて作ったので、当時の小浜城の姿とともにあたたかさも感じてほしい」と話した。

 1枚500円。500枚制作し、なくなり次第終了。再販未定。売り上げは制作経費などを除き、古文書など市文化財の保存活用に充てる。問い合わせは同記念館=電話0770(52)3221。

 10月25、26日に同市で行われる「越前若狭お城フェス2025」でも販売する。

(※福井新聞社提供。無断転載を禁止します。記事に関するお問い合わせは福井新聞社へ。)