空きスペースの大きなガラスに絵を描く学生=9月17日、おおい町成海のシーシーパーク

 福井県おおい町成海の複合商業施設「SEE SEA PARK(シーシーパーク)」で、空きテナントのガラス壁面に絵やメッセージを描いてもらう取り組みが行われている。未使用スペースを有効活用した、にぎわいづくりの企画。施設を地元住民や観光客らに訪ねてもらい、壁面をおおいの魅力で埋め尽くしてもらう。

 イースト棟のテナントに出店していた事業者が昨年夏に撤退したため、施設の指定管理者「リライトおおい」が空き区画を使い古本市やガレッジセールを開くなどしてきた。物販や飲食の出店などを模索しているが、開業までのにぎわい創出に活用しようと企画した。

 若者の意見を取り入れようと、地域課題解決に取り組む大阪のコンサルティング会社に今春協力を求め、紹介を受けた京都府などの大学生5人を交え議論した。地元住民と観光客が参加できる企画として、開放している空きテナントのガラスの壁へ思い思いに絵やメッセージを描いてもらうことになった。

 また、「田舎あるある選手権」と銘打ち、多くの人が共感するさまざまなメッセージを募集するコーナーを設置した。

 9月17日には学生が訪れ、縦約2・1メートル、横約7・7メートルのガラスにカラフルなペンで町内観光スポットなどを描いた。町マスコットキャラクター「うみりん」などを仕上げた京都外国語大3年の学生は「観光先での記念として思い出に残ると思う」と期待した。12月25日まで実施し期間中は絵を残す。

 「あるある選手権」は10月17日まで受け付け、入選作品は同月下旬以降にパネルで紹介する。上位5人に景品を贈る。

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